多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

ネットでも楽しめる!あらゆる時代・地域の新聞が読める博物館

『多田しげおの気分爽快!!~朝からP•O•N』の水曜日は、毎週全国にある博物館や資料館を紹介していますが、コロナ禍の影響により、家でもインターネットを通じて楽しめる博物館を取り上げています。

3月2日の放送では、横浜市にある新聞の博物館「ニュースパーク(日本新聞博物館)」を紹介しました。

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なぜ横浜で新聞が誕生?

日本で毎日発行する新聞の発祥の地は横浜。1871年(明治4年)のことでした。
その横浜にあるニュースパーク、ここでは現在に至るまでの新聞を閲覧することができ、全国紙だけではなく地方紙のほとんども見ることができます。

現在、ニュースパークから動画を配信していて、新聞とは何か、小学校の授業レベルに沿ってわかりやすく解説しています。
今回は「ニュースパーク学習動画」の中から、その内容を紹介します。

まずは、日本で新聞が誕生した時の話、なぜ初めて日刊の新聞が発行されたのが横浜なのかについて、学芸員の平形さゆみさんが解説されています。

平形さん「そもそも毎日発行する日本語の新聞が日本で最初に作られたのは、ニュースパークがある横浜でした。約150年前のことで、横浜毎日新聞といいます。

どうして横浜で生まれたのかというと、横浜は江戸時代の終わりに黒船が来て開港した場所です。
船がたくさんくるようになり、何時に何を積んだ船が来るよという情報を多くの人が欲しがったんです。

そのような情報を毎日紙に印刷してみなさんに知らせたら、その場にいない人にも間違いのない形で情報を伝えることができるようになったのです」

もともとは政治や事件というよりも、貿易の情報を伝えることが目的だったんですね。
 

記事の大きさも地方で異なる

新聞には全国紙と地方紙があり、同じ日の同じできごとでも取り上げ方が異なる場合があります。
ある地方では紙面を大きく割いているのに、別の地方では小さくなっていることも。

元新聞記者で新聞制作マネジャーの河出卓郎さんが、北海道新幹線が2016年(平成28年)に開業した日の記事を例に解説されています。

河出さん「新幹線は身近なものかもしれませんが、北海道には数年前まで新幹線は通っていませんでした。
だからこの北海道新幹線ができた時、北海道に住む人たちはとても喜びました。

紙面を見るとよくわかります。
北海道新聞はすごく大きく取り上げていますが、地元の人が待ち望んでいた大ニュースだからです。

神奈川新聞では北海道新幹線の記事は見当たらず、京急本社移転の記事が大きく取り上げられています。
京急は東京都の品川と神奈川県の逗子市や三浦市を結ぶ鉄道で、これまで本社は東京都にありました。

それが横浜市に移転するということは、遠くの北海道新幹線開通よりも神奈川県に住む人にとって大ニュースと考えたからです」

新聞は誰が読むか、誰に向けて書かれているのかが大事という1つの例です。

ちなみにこの日、東海地方を中心に読まれている中日新聞の朝刊では、1面ではなく2ページ目に小さく書かれていますが、実際に走り始めた後、その日の夕刊では1面に大きく取り上げていました。

ただ、見出しは「日本列島つながった」と、北海道から九州まで新幹線が結ばれたというニュアンスで伝えていました。
(岡本)
 
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2022年03月02日08時13分~抜粋

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