今年の干支は「寅」です。
そこで、1月7日放送の『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』では「トラ」について東山動物園園長の黒邉雅実さんにお話を伺いました。
動物としてのトラの特徴、食べているもの、生殖方法、さらに永遠のテーマ「トラとライオンではどっちが強いの?」などについても尋ねました。
今年の干支・トラはどんな動物?
ネコ科
まずは自然界のトラについてです。
トラはネコ科です。ネコ科ではイエネコが身近ですが、同じ科のひとつにトラがいます。ほかにライオンもネコ科です。
種類としてはベンガルトラ、シベリアトラ、マレートラなどがいます。
動物は住んでいる環境によって、身体の大きさが変わります。寒い地方の動物は必ず大きくなります。
身体が大きくなると体面積が広くなり、その分熱が蓄えられ、寒さに対して有利です。
よって南洋に住むスマトラトラは比較的小さく2m~2.5mくらい。寒い地方のシベリアトラは2~3mにもなります。
ちなみに東山動物園のトラはスマトラトラです。
トラはネコ科です。ネコ科ではイエネコが身近ですが、同じ科のひとつにトラがいます。ほかにライオンもネコ科です。
種類としてはベンガルトラ、シベリアトラ、マレートラなどがいます。
動物は住んでいる環境によって、身体の大きさが変わります。寒い地方の動物は必ず大きくなります。
身体が大きくなると体面積が広くなり、その分熱が蓄えられ、寒さに対して有利です。
よって南洋に住むスマトラトラは比較的小さく2m~2.5mくらい。寒い地方のシベリアトラは2~3mにもなります。
ちなみに東山動物園のトラはスマトラトラです。
縞模様は隠ぺい色
トラの表面の模様と言えば誰もが縞模様を思い浮かべますが、縞は立った姿で見るのが正しいため、実際は横縞となります。
また種類によって大きさ、縞模様、体色も違っています。
縞模様の理由は隠ぺい色であることから。
ライオンは草原にいるため、迷彩色にする必要はないのですが、森林で暮らすトラは、縞の方が相手が識別しにくいのです。
また種類によって大きさ、縞模様、体色も違っています。
縞模様の理由は隠ぺい色であることから。
ライオンは草原にいるため、迷彩色にする必要はないのですが、森林で暮らすトラは、縞の方が相手が識別しにくいのです。
何を食べる?
捕食についてはどうでしょうか?
トラは獲物にそっと近寄って捕獲します。その対象はシカ、イノシシ、ウサギなど。
主にアジア地域に住んでいますが、食物連鎖で見れば頂点にいます。
驚くことにアジアゾウの小象を獲物にすることもあります。
ただ自然界では、狩りの確率は1割程度と言われています。
トラは獲物にそっと近寄って捕獲します。その対象はシカ、イノシシ、ウサギなど。
主にアジア地域に住んでいますが、食物連鎖で見れば頂点にいます。
驚くことにアジアゾウの小象を獲物にすることもあります。
ただ自然界では、狩りの確率は1割程度と言われています。
単独行動
トラは単独で行動します。
自分のテリトリーにマーキングなどをして、そこに入ってきた小動物を捕らえます。1頭で狩りをして食べ尽くすため、基本仲間に分けることはしないそうです。
1頭のテリトリーは、名古屋市のひとつの区くらいの広さ。エリアを常にパトロールして、他のトラが入ってこないか監視しています。
動物園でトラがぐるぐる回っているのは、その行動の表れです。
自分のテリトリーにマーキングなどをして、そこに入ってきた小動物を捕らえます。1頭で狩りをして食べ尽くすため、基本仲間に分けることはしないそうです。
1頭のテリトリーは、名古屋市のひとつの区くらいの広さ。エリアを常にパトロールして、他のトラが入ってこないか監視しています。
動物園でトラがぐるぐる回っているのは、その行動の表れです。
繁殖は?
繁殖期について。
基本的に単独行動をするトラの場合、オスとメスの縄張りが一部が重なっているなど、そういったきっかけで、お互いに出会うようです。
メスが発情で匂いを出したり、鳴き声でアピールしたりして、オスが引き寄せられます。
ペアリングに成功してこどもが産まれると、メスが育てます。母トラとこどもは一緒に暮らします。
だいたいおとなになるのは3歳。
独立したら、新しいトラは自分のエリアが必要です。
最初は母親の近くにいて広げていきます。トラの世界も寿命があるので、世代交代しながら、自分のエリアを作っていきます。
基本的に単独行動をするトラの場合、オスとメスの縄張りが一部が重なっているなど、そういったきっかけで、お互いに出会うようです。
メスが発情で匂いを出したり、鳴き声でアピールしたりして、オスが引き寄せられます。
ペアリングに成功してこどもが産まれると、メスが育てます。母トラとこどもは一緒に暮らします。
だいたいおとなになるのは3歳。
独立したら、新しいトラは自分のエリアが必要です。
最初は母親の近くにいて広げていきます。トラの世界も寿命があるので、世代交代しながら、自分のエリアを作っていきます。
トラVSライオン
トラはアジア大陸のシベリアからスマトラまで、広い範囲で暮らしています。
一方のライオンはアフリカで生活しており、トラとライオンは住んでいるエリアが自然界ではまったく違います。
よって、トラとライオンが出会うことはありません。
「もしトラとライオンが戦ったら」というのは永遠のテーマです。サーカスや動物園でたまたま出会うことがありますが、勝ったり負けたりでいい勝負だそうです。
相手は首を狙ってきますから、ライオンはたてがみがあるライオンは守備力が強そうですし、トラは普段から単独行動で、ライオンは群れですから、1対1ではトラが有利な点もあるかもしれません。
一方のライオンはアフリカで生活しており、トラとライオンは住んでいるエリアが自然界ではまったく違います。
よって、トラとライオンが出会うことはありません。
「もしトラとライオンが戦ったら」というのは永遠のテーマです。サーカスや動物園でたまたま出会うことがありますが、勝ったり負けたりでいい勝負だそうです。
相手は首を狙ってきますから、ライオンはたてがみがあるライオンは守備力が強そうですし、トラは普段から単独行動で、ライオンは群れですから、1対1ではトラが有利な点もあるかもしれません。
東山動物園のトラ
東山動物園ではオス2頭のスマトラトラが飼育されています。
エサで多いのは馬肉。他にもレバー、野生では内臓も骨も一緒に食べるので、鶏頭なども与えます。基本的に毎日5kgくらい。
日本の動物園でスマトラトラは18頭。オス8頭、メス10頭。
ちなみに寿命は20年くらいまでで、イエネコと同じくらいです。
前述のようにトラは単独行動をとるため、ペアリングは困難だとか。
逆にライオンは自然界でも群れで暮らしているので、初めて会った時も慣れていて、どんどん繁殖して次の世代を作りすぎているくらいです。
エサで多いのは馬肉。他にもレバー、野生では内臓も骨も一緒に食べるので、鶏頭なども与えます。基本的に毎日5kgくらい。
日本の動物園でスマトラトラは18頭。オス8頭、メス10頭。
ちなみに寿命は20年くらいまでで、イエネコと同じくらいです。
前述のようにトラは単独行動をとるため、ペアリングは困難だとか。
逆にライオンは自然界でも群れで暮らしているので、初めて会った時も慣れていて、どんどん繁殖して次の世代を作りすぎているくらいです。
絶滅危惧種
トラは全体でも地球上で3000頭と言われています。
スマトラトラは300頭くらい。世界中の動物園で370頭ですから、それより自然界は少ないかもしれません。
動物園で繁殖して野性に帰すというのが理想です。そのためには世界の動物園が連携していかなければならない状況です。
トラは絶滅危惧種です。動物園ではそういった思いを持って見て欲しいと語る黒邉園長でした。
(みず)
スマトラトラは300頭くらい。世界中の動物園で370頭ですから、それより自然界は少ないかもしれません。
動物園で繁殖して野性に帰すというのが理想です。そのためには世界の動物園が連携していかなければならない状況です。
トラは絶滅危惧種です。動物園ではそういった思いを持って見て欲しいと語る黒邉園長でした。
(みず)
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