多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

鼻は赤くない!サラブレッドより俊足!トナカイの知られざる実力

まもなくクリスマス。街を歩けば「赤鼻のトナカイ」が聞こえてくる時期です。
サンタクロースの相棒として思い浮かぶトナカイですが、その生態についてご存知でしょうか?

12月16日『多田しげおの気分爽快~朝からP•O•N』「知ってるつもり」では、加藤愛アナウンサーがトナカイについて釧路動物園の学芸員、木村久美子さんに聞きました。

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トナカイは鹿の仲間

トナカイとはどんな動物なのでしょうか。

木村さん「北極圏に近いところで暮らしています。北アメリカとかアラスカ、カナダ、グリーンランド。あとはノルウェーとか北欧の方に広く生息しているシカの仲間ですね」

トナカイは奈良のシカよりも大きく、例えば釧路動物園にいるトナカイはオスで約100キロ。メスで70~80キロあるそうです。
ちなみに奈良の鹿はオスが約80キロ、メスが約45キロなのでその大きさがわかります。

トナカイの見かけは茶色ですが、この時期は冬毛で、胸元が白い毛で覆われているそうです。

シカと最も異なるのはツノ。他のシカはオスにしかツノがないのですが、トナカイはシカの仲間で、唯一オスもメスもツノが生えているそうです。
 

人とトナカイの長いお付き合い

人類とトナカイは、昔から関わりを持っていました。
実はトナカイ、人類が最初に家畜化した動物のひとつと言われています。
最も古いのがイヌで、4万年から2万年前に家畜化されたと言われていますが、トナカイは約1万5千年前だそうです。

木村さん「ヤギとかヒツジとかウシよりも古い歴史があるそうなので、北欧の遊牧民の人たちにとって本当に関わりの深い動物だったんじゃないかなと思いますね」

現在は、北極圏に近いノルウェーやスウェーデンの北欧やロシア。またモンゴルのロシア国境付近で遊牧民がトナカイと共に暮らしています。

 

便利なカンジキ蹄

木村さん「ひづめもシカの仲間では珍しくて、平べったいカンジキのような雪に埋まらないような作りをしています。雪の中でもツノを使ったり、ひづめで掘ったりして、雪の下の餌を探すことができるのが特徴です」

また、カンジキのような平べったいひづめは、泳ぐのに適しているそうです。

木村さん「北極圏でホッキョクグマに追いかけられて逃げるトナカイの映像を観たよってスタッフが言っていました。時速11キロぐらいで泳げるそうですよ」

水泳100メートル自由形のトップスイマーのスピードを時速に換算すると、およそ時速8キロ。トナカイは時速11キロメートルなので、トナカイの方がかなり速く泳ぐことができます。
 

サラブレッドより速い

またトナカイには時速80キロで走った記録があるそうです。

木村さん「本気出したらめちゃくちゃ速いスピードで走ることが出来る動物ですね」

例えば競走馬であるサラブレッドでも、1キロメートルを平均1分。時速にして60キロです。
時速80キロのトナカイがサラブレッドと一緒に走ったら確実に一着になるわけです。
 

真っ赤なお鼻?

トナカイと言えば、何と言ってもクリスマスソングの「赤鼻のトナカイ」。
歌の中では「真っ赤なお鼻」でみんなの笑いものでしたが、本当に花が真っ赤なんでしょうか?

木村さん「この時期に、皆さんにお伝えしたいんですけど、鼻は赤くはなんですよね。むしろ毛で覆われてて、その子によるんですけど、白っぽいとか黒っぽい感じになってますね」

歌ではトナカイの赤い鼻が、ライトの役割りをして、周りを明るく照らしてという内容ですが、実際には冬は毛に覆われて、鼻そのものが見えないんだそうです。

クリスマスソング「赤鼻のトナカイ」の中で、サンタさんがトナカイに言う「夜道で光るおまえの赤い鼻が役に立つ」は間違っていることがわかりました。
サンタさんがトナカイに言うとすると、「本気出せよ」でしょうね。
(尾関)
 
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2021年12月16日07時39分~抜粋

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