多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

どうして?日本人だけが「パンの耳」と呼ぶ理由

食パンの一番外側のちょっと濃い茶色になっていて、ちょっと固くなっているところを「耳」と呼びますが、なぜ耳なのでしょうか?

12月2日『多田しげおの気分爽快~朝からP•O•N』では、加藤愛アナウンサーがフードアナリストでパンコーディネーターの福地寧子さんに、「パンの耳」について尋ねました。

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世界では何と呼ぶ?

他の国では「パンの耳」を何と呼ぶのでしょう?

福地さん「例えばアメリカ。クラストと言います。それは外側の皮の事なんですよ。フランス語はクルートで、やっぱり皮なんですよね」

パンのイヤーではなく皮でした。ではパンの文化が後から入ってきた国。例えば中国ではどのように呼ばれているんでしょうか?

福地さん「中国語では面(メン)。表面とかの面ですね。に包む、に皮って書くんですよ。つまり、やっぱり皮なんですよ」

ちなみに発音は、ミェンバオピー(面包皮)。中国も日本と同じようにパンは比較的新しく入ってきたんですが、それでも中国は皮。どうして日本はパンの耳と呼んでいるのでしょうか?
 

日本人だけ

実は、パンの外側の部分を耳と呼んでいるのは、世界で日本だけなんだそうです。

私たちがパンの耳と呼ぶ部分には正式な名称があるそうで、パン業界での正式名称は「外皮」、「外相(がいそう)」。外相の「相」の字には外見と言う意味があります。
やっぱり皮でした。

パンの焦げた外側の部分を、どうして日本人だけが「パンの耳」と表現したんでしょうか?

人間の顔で言うと、真ん中が鼻で、目とか口があって、一番端っこにあるのが耳。日本人は昔から物の端っこにあるものを耳と呼んできたんだそうです。

耳=端っこという意味で、パンが伝来した時も、あの端っこの部分はパンの耳。そんな風に言われるようになったということでした。
 

「耳」豆知識

古くは鎌倉時代から耳という言葉は物の縁という意味で使われていました。江戸時代には大判や小判の縁も耳と言ったことから、金銭を不足なく取りそろえることを「耳を揃える」と言うようになりました。

「借金、耳を揃えて返してもらおうではないか」というようなセリフは時代劇だけでなく、今も使います。

そして明治の頃になると日本でもパンを食べるようになり、その縁の部分を耳と呼び始めたということです。

ちなみにパンの耳の呼び方には方言がなく、日本中みんなが「パンの耳」と呼んでいるそうです。
 

パンには目もある

パンには「耳」意外に顔の部分を使って、パンの○○と呼ばれるものがあります。それがパンの目。

パンの白い部分には、小さな気泡でできる穴が開いています。その穴の事を、パンを作る職人さんは目と呼ぶんだそうです。

漢字は違いますが肌の肌理(きめ)が細かい。または木目が粗いとか、網の目が細かいなどの「目」です。

パンの白い部分に出来る気泡、目によって、軽い食感だったり、もちっとした食感だったりするんだそうです。プロの職人さんが目を上手く作ることで、その店独自の味わいを出しているということです。
 

耳の香り

福地さん「パンの魅力はやっぱり香りですよね。ステーキの焼き色とかもそうですが、そこから醸し出されるいい香りって、美味しさの元になっていると思います。
耳はパンの香りの元が詰まった部分ですから、すごく大きな魅力ですよね」

「パンの耳はどうして耳って言うの?」は、日本には昔から端っこのことを耳と言う文化があり、パンが日本に入ってきた時に、「ここはパンの端っこだね」から「パンの耳だね」となったということでした。

食パンのいい香りはパンの耳から。耳の香りに惹かれてお店に行こうかな?そんなこともあります。 
(尾関)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2021年12月02日07時40分~抜粋

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