多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

まさに古くて新しい。実は平安時代からあったかいわれ大根

11月18日『多田しげおの気分爽快~朝からP•O•N』。加藤愛アナウンサーの「知ってるつもり」では、かいわれ大根について取り上げました。

甲南大学特別客員教授で農学博士の田中修先生にお伺いしました。

[この番組の画像一覧を見る]

ぶっちゃけ育たない

かいわれ大根という名から、育て方によって大根と同じように太い実ができるのでしょうか?

田中先生「土に植えて栽培すると、青首大根みたいな大根はできます。スーパーマーケットで販売されている、あの立派な美味しい大根、あんなのはできません」

できるのは本当に小さな大根。みなさんが想像するような大根にはならないそうです。
どうして大きく育たないのか?
その理由はズバリ品種が違うから。

かいわれ大根は、葉っぱと茎を食べます。だから葉っぱと茎が柔らかくて美味しくて、ピリッと辛みのある品種が使われているそうです。
 

かいわれ大根の育て方

かいわれ大根は、大根の種を水を含ませたスポンジに撒くんだそうです。ティッシュペーパーでもいいんだとか。土を使わないのが大きな特徴です。

すると2~3日で発芽。その芽生えに光を当てずに、暗黒の中で育てます。暗黒の中で育てると、もやしのように柔らかい茎がすーっと伸びるということです。

茎が6センチ程になったら、今度は光を当てます。すると、今まで白くて下を向いていた葉っぱが、緑になりながら上に広がっていき、売っているかいわれ大根の姿になるんだそうです。そして、収穫します。

かいわれ大根は種まきから収穫まで、10日から2週間ほどでできるそうです。
 

かいわれ大根の歴史

加藤アナのおばあさんは「昔はかいわれ大根などなかった」と言っていたそうです。

これを聞いた多田しげおも「自分のこどもの頃はなかった」と発言。
ちなみに多田は現在72歳。かいわれ大根を初めて見たのは社会人になって、かなり経ってからなんだとか。

しかし…

田中先生「歴史的にはすごく古いんですよ。平安時代の貴族の方が食べられていた高級野菜です。
そやけども一般の家庭に普及して来たのは昭和50年代、1970年代の半ば。
だから若い人は生まれた時からあるけども、高齢の人にとっては、小さい時にはなかった野菜です」

そう説明する田中先生。もしかしたら藤原道長も食べていたのかもしれません。
 

栄養価が高い理由

かいわれ大根は栄養価の高い野菜だそうです。
一体、どういった理由で栄養価が高くなるんでしょうか?理由は3つあるとのこと。

田中先生「一つは光に当たって栄養を作って、自分で大きくなって行かなあかんね。光合成しないかんよね」

かいわれ大根の中で、光を吸収するための緑の色素、クロロフィルが作られます。
クロロフィルを補う色素としてカロテンという色素も作ります。カロテンは強い抗酸化物質で、栄養があるんだそうです。
 

虫は嫌うが人に良い

二つ目。芽生えになると強い太陽の光に当たります。太陽の光には紫外線が含まれているので、その紫外線の害を消すために、ビタミンCやビタミンEが作られるんだそうです。

田中先生「三つ目は、芽って柔らかくて美味しいんで虫が食べに来ますよね。だから虫から身体を守らないかん」

虫から身体を守るために作られる物質がイソチオシアネート。これがピリッと辛い辛味の正体だそうです。
虫が嫌うイソチオシアネートですが、人間には抗菌作用と消化を助ける作用があり、栄養としていいものなんだそうです。
 

18日は特別な日

9月18日がかいわれ大根の日。
ただ9月という月は、それを決めるための会議が開かれただけで、特に意味はないそうです。

肝心なのは18と言う数字。18の1の上に8を横にして乗せると、ちょうどかいわれ大根の形になりますね。例えば、この放送日が11月18日です。

田中先生「この11月の“11”を“イイ(良い)”って読んだら、今日は“良いかいわれ大根”の日となります。ぜひ食べてください」
(尾関)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
この記事をで聴く

2021年11月18日07時41分~抜粋

関連記事

あなたにオススメ

番組最新情報