多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

気持ちいいけど…耳そうじのやり過ぎは危険!その理由

耳の中に耳かきを入れた後、ごそっと耳あかが出てくると気持ちいい、何かうれしくなった気がしないでしょうか。

しかしこの耳あか、いったいどうやってできるものなのでしょうか。

11月11日放送『多田しげおの気分爽快!!~朝からP•O•N』では、名古屋市立大学病院耳鼻咽喉科高度医療教育研究センター教授の鈴木元彦先生に、加藤愛アナウンサーが話を伺いました。

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耳あかはどうやってできる?

そもそも耳あかはどうやってできるものなのでしょうか。

鈴木先生「耳あかは簡単に言いますと、フケみたいな感じですかね。
耳の中に皮膚がありまして、その皮膚が途中ではがれることがあります。

はがれた皮膚に耳の中の分泌物とか、ホコリとかチリがくっついたのが、耳あかということになります」

この耳あかですが、よく取れる人とあまり取れない人と個人差がありますが、耳あかがよく取れる人にはどんな傾向があるのでしょうか。

鈴木先生「例えば皮膚の新陳代謝が良いと、どうしてもはがれ落ちる皮膚が増えますので、耳あかが少し多い方がいると思います。

あとは分泌物が多いと、耳あかもできやすいといえると思います」
 

湿っている人はどんな人?

耳あかの量には個人差がありますが、乾いているか湿っているかというのも、個人差があります。

湿っている人は縄文人、乾いている人は弥生人という話を聞くことがありますが、実際には何のタイプによる違いなのでしょうか。

鈴木先生「まず1番大きな違いは、体質的なものがありますね。

遺伝的なものもあるかなというふうに言われてますけど、分泌腺の機能が強いとどうしても粘っこい耳あかという患者さんがいます。

あと、少し高齢になってきますと、どうしても耳あかも少し粘っこくなる人が増えてくる感じはありますね」

体質と年齢によって、耳あかのタイプが異なるようです。
 

耳そうじはした方が良い?

耳あかがたまるのは不潔、耳が聞こえにくくなりそうということで、耳そうじをする人も多いと思いますが、健康上は良いことなのでしょうか。

鈴木先生「基本は耳の中の皮膚は内側で新しくできて、どんどん外へ動いておりますので、自然に耳あかというのは出ます。

耳そうじをしなくてもサラッとした耳あか、粘っこい耳あかでなければ、自然に取れるというのが一般的な考え方です」

わざわざ取らなくても良いということですが、取り過ぎると、むしろ弊害があるそうです。

鈴木先生「多くの方は耳の中が見えない、ブラインドの状態で耳かきをしますので、どうしても皮膚に当たって傷つけてしまうことが珍しくないですね。

あと、他人の方にやっていただいても、暗いのでどうしても傷つけてしまうことがあるわけですね。

例えば、傷つけた所からバイ菌、細菌が入って感染することも珍しくありませんので、耳かきのし過ぎは良くないということになるわけですね」

さらに耳あか自体にも機能があり、ホコリの侵入を防ぎ、抗菌作用もあるそうで、取るとむしろマイナスになるようです。
 

耳そうじのココに注意!

とはいえ、耳そうじはしたいもの。

どんなことに気をつけて耳そうじをすれば良いのかについても、伺ってみました。

鈴木先生「1番怖いのは鼓膜を破ってしまうことですね。1cmから1.5cmぐらいまでで耳そうじを止めておいた方が良いと思いますし、耳そうじをする時に痛いと思ったら結構奥ですので、それ以上は入れない方が無難かなとは思います。

特に危ないのは、耳そうじをしている時にこどもとか他の人に腕が当たって、耳かきや綿棒が奥に入るのが危ないですね。

安定した姿勢で耳そうじをする、もう1つは周りにこどもや人がいないところで耳掃除をすること。

あと、たくさん取ることを目指さない、こういったことが重要なポイントになってくると思いますね」

耳そうじをするからには、できるだけたくさん取ってやろうというゲーム感覚では行わない方が良いとのことです。
(岡本)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2021年11月11日07時38分~抜粋

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