多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

「寝る前に水を飲め」と言うけどホントのところどうなの?

ぐっすり眠りやすい季節になりました。しかし寝ていると、なぜか汗をかいてしまうという方、いらっしゃいませんか?

10月21日放送のCBCラジオ『多田しげおの気分爽快~朝からP•O•N』では、「寝汗ってどれくらいかくの?」をテーマに、加藤愛アナウンサーが、愛知県がんセンター病院血液・細胞療法部の部長、山本一仁先生に話を聞きました。

[この番組の画像一覧を見る]

生きてる証拠

そもそも「寝汗」とは言いますが、本当に寝ている時に汗をかいているのでしょうか?

山本先生「呼吸もしておりますし、心臓も動いてます。人の身体は寝ていても活動をしておりますので、基本的には汗をかくものなんですよ」

汗びっしょりだという感覚ではなくても、寝てる時でも生命維持活動はしているので、基本的に汗はかいているそうです。汗をかくのは生きている証拠なんですね。

寝汗の量はどれぐらいかくのでしょうか?汗は周りの体温と湿度に関係します。
環境によって汗の量は変わり、個人差もあるので一概には言えないんだそうです。

そもそも汗は体温調節をするためにかきます。身体の表面に汗をかいて、汗が蒸発する時に身体を冷やして、体温を一定の温度に保っています。
 

寝汗は昼間の汗よりは少ない?

この寝汗と昼間にかく汗では量が違うのでしょうか?

山本先生「正常な状態では、寝汗はそんなに多くはないと思います。寝てる時は活動が落ちますので、起きてる時よりは少なくなると思います」

「でも夜は、日によったら寝汗をいっぱいかくぞ」と反論したい人がいるかもしれません。
それは部屋が暑い、湿度が高いなどの環境が影響しているそうです。
また、前日の運動量や水分をどれぐらい取ったかにも汗をかく量は変わってくるんだそうです。
 

寝る前には水を飲むべきか?

「寝る前に水分をとった方が良い」と聞いたことがあると思います。
実際に加藤アナは飲んでいるそうですが、果たして水分をとる方が良いんでしょうか?

山本先生「基本的には、寝てる間にかく汗は、身体が保持している水分の量で十分賄われると思います」

この答えには驚いた人もいるのでは?
普通の寝汗程度、喉が渇かなければ無理に水を飲まなくてもいいんだそうです。
実際に山本先生は「寝る前に水は飲まない」と言います。

ただし、水を飲まなくてもいいというのは、あくまで温度もちょうどよく、快適な状態の話。
暑い日は予防的に水を飲んだ方が良いそうです。特に夏の暑さには熱中症予防に、喉が乾いていなくても飲んでおくことに越したことはない、ということでした。
 

汗をかきやすい状態

寝汗が多いと感じる方もいると思います。

山本先生「元々汗をかきやすい人、多汗症の人っていると思うんですね。その原因としては体温調節機能が何らかの理由で乱されていることが考えられます」

ストレスのある人、緊張しやすい人、自律神経が乱れている人は汗をかきやすいそうです。また、甲状腺の機能が上がっていると汗をかきやすい状態になるそうです。

ホルモンバランスも関係します。
特に女性だと、生理の周期とか更年期が汗をかく原因だということです。
その他、感染症で熱が出やすい状況になってる時は汗をかくと言われているそうです。
 

病気の可能性もあり

ちなみに山本先生の専門は血液内科です。血液の中に悪性リンパ腫が発生すると、代謝が亢進するために汗をかくようになるそうです。
酷いと寝間着を着替えないといけないぐらいかくんだとか。

寝汗のかきすぎが続いた場合は病気の可能性も考えられます。
それぞれの根本治療をすることによって、異常な寝汗は減らせるかもしれないということでした。

寝汗の量は環境によって変わるので一概には言えませんが、環境さえよければ意外とかかないことがわかりました。
でも、あまりに汗をかきすぎる人は病気の可能性もあります。おかしいと思ったら受診してみましょう。 
(尾関)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
この記事をで聴く

2021年10月21日07時37分~抜粋

関連記事

あなたにオススメ

番組最新情報