多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

夏は入道雲、秋はすじ雲。季節で雲の形が違うのはなぜ?

『多田しげおの気分爽快!!~朝からP•O•N』、気象予報士でもある沢朋宏アナウンサーがリスナーの質問に答える「沢君教えて!」のコーナー。

10月15日の放送には、リスナーAさんから「空を見上げていたら、乗れそうな雲を見つけた」というおたよりが寄せられました。

夏はモクモクの“入道雲”が、秋にはハケで掃いたような“すじ雲”が見られます。なぜ、夏と秋では雲が違うのでしょうか。

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「あの雲に乗ってみたいわ」

「先日何気なく空を見上げたら、雲がひとつぽっかり浮かんでいました。あの雲なら乗れそう。雲に乗ってみたいわ」(Aさん)

秋には、いかにも乗れそうな雲が空高く浮かんでいます。

「なんで夏と秋で違う雲ができるんですか?」と尋ねる多田しげおに、「夏だから入道雲、秋だからすじ雲、というとらえ方もありますし」と沢。

続けて、「逆で、すじ雲みたいな雲ができるようになったから秋なんだ、という話もあります」と語ります。

この回答に「なるほど。夏の空気と秋の空気に違いがあるとすれば、空気が秋らしくなってきたから秋の雲ができる、こういうことなんですね」と納得の多田。
 

縦に成長しやすい夏の雲

夏と秋の空気の違いは、沢によると「シンプルに温度と湿り気」。8月のムシムシした暑さと、秋の日陰の涼しさを比べてみると、湿度の違いがわかります。

夏の空気は湿度が高く、地面は熱い。

地面と上空の気温差が大きいため、湿った空気が持ち上げられて行くときに、すぐに雲がわきはじめ、上に行けば行くほどどんどん成長するのです。

さらに、夏の間は太平洋高気圧に覆われているので、ジェット気流は日本のはるか北のシベリアへ行っています。

「何も雲を横に流すものがなく、縦へ縦へと成長しやすい状況なんですね」と沢。
 

高いところにできる秋の雲

秋は乾いていて気温差も小さいため、上昇気流がほわほわほわと穏やか。空気が湿っていないので、なかなか雲になりません。

高いところにいってようやく湿り、水蒸気が水になって(凝結)、高いところで初めて雲になるというわけです。

これは「秋の空は高い」ということに通ずる話です。

空の高いところでようやく雲ができたあと、夏ははるか北にあったジェット気流が、秋から冬は日本のあたりまで下りてきます。

「雲ができとぁぁぁあー!っといって、流されていくわけです。雲ができとぁぁぁあー!で流されていくので、すじ雲のような感じに(笑)」

雲が流される様子を「とぁぁぁあー!」とオノマトペで表現した沢。
 

雲の叫びが聞こえる?

多田「そっか、すじ雲っていうのは『うわぁぁあー!』と流されてる雲なんですね」
沢「『うわぁぁあー!』っていう感じになっていくので、刷毛ではいたかのようにシューシューって」

多田「実際、飛行機に乗って上の方に行くと、『うわぁぁあー!』っていう声が聞こえるそうですね」
沢「聞いたことあります?(笑)」

雲が流される断末魔の声を聞いたことがある人はいないでしょうが、「秋の空気は爽やか」といわれる背景には、こういった理由もあるようです。
(minto)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2021年10月15日08時06分~抜粋

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