多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

絶対王者・静岡が脱落!お茶の産出額で鹿児島が1位になった理由

10月1日は「日本茶の日」。天正15年10月1日、豊臣秀吉が京都北野天満宮境内にて大規模な茶会「北野大茶湯」を催したことから由来して、定められた記念日です。

10月4日放送の『多田しげおの気分爽快!!~朝からP•O•N』では、数ある日本茶の中から「鹿児島県のお茶」を取り上げました。

鹿児島県農政部 農産園芸課 茶業係の松下さんにお話を伺いました。

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歴史は浅い鹿児島茶

「お茶の生産地」と聞いて思い浮かぶのはやはり静岡県。京都府の宇治や愛知県の西尾も有名ですが、最近では鹿児島県もお茶の生産が盛んになってきています。

お茶の産出額では、なんと鹿児島県が全国第1位。長くトップに君臨していた静岡県から、2019年にその座を奪いました。

松下さんによると、鹿児島県で本格的にお茶の生産や販売がスタートしたのは、第二次世界大戦以後。昭和40年頃から生産が急激に進んだそうです。

現在、お茶の栽培面積や生産量は全国的に減少傾向にもかかわらず、鹿児島県は維持し続けています。

歴史の浅い鹿児島県が静岡県を上回った背景には、このような理由があるそうです。
 

乗用型摘採機の高い導入率

一大生産地である南九州市知覧には、一面に茶畑が広がっています。ここで生産されているのは、ブランド緑茶の「知覧茶」です。

20年ほど前、多田は知覧特攻の飛行場や基地の取材で訪れた際に、「広大な茶畑が広がる、美しい風景」を見たそうです。

鹿児島では大型機械の導入が進み、茶畑の規模拡大が進んでいます。これは、斜面に茶畑が広がる静岡とは異なり、平坦な土地で栽培している鹿児島だからこそ。

鹿児島では、人が運転する大型機械「乗用型摘採(てきさい)機」の導入率が96%。

一農家あたりの経営面積も、静岡の2.6ha(ヘクタール)に対し、鹿児島は6.5haと、かなり規模が大きくなっています。
 

主力品種は「さえみどり」

鹿児島の温暖な気候も、お茶の生産と大きく関係があります。

ロケットで有名な種子島では、3月下旬に一番茶がスタート。その後二番茶、三番茶、場所によっては四番茶、そして秋冬(しゅうとう)番茶まで。10月下旬くらいまでの長い期間、摘採ができます。

それでは、鹿児島のお茶は一体どんなお茶なのでしょうか。

全国で生産されているお茶のうち、7割は「やぶきた茶」。鹿児島では、やぶきた茶は全体の約3分の1です。

鹿児島で生産されるお茶の主力品種は、「さえみどり」。こちらは摘採の時期が、やぶきたよりも少し早いものです。

さえみどりの特性は、澄んだ青味がかった鮮色。うまみ成分であるアミノ酸の量が多く、渋みとなるカテキンがやや少ない、甘みのある品種で、茶商の方から評価が高い品種です。

「すでに『お茶といえば、鹿児島県も』という時代になってきています」と、まとめた多田でした。
(minto)
 
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2021年10月04日07時19分~抜粋

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