多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

秋なのに聞こえるセミの鳴き声。地球温暖化と関係があるの?

『多田しげおの気分爽快!!~朝からP•O•N』、気象予報士でもある沢朋宏アナウンサーがリスナーの質問に答える「沢君教えて!」のコーナー。

10月1日の放送には、リスナーAさんから「三重県鈴鹿市では、今週火曜日にツクツクボウシが鳴きました。先週はアブラゼミが鳴いていました。これは温暖化と関係があるんでしょうか」というおたよりが寄せられました。

ツクツクボウシ、アブラゼミ。本来であればもう鳴くはずのないセミが、なぜ鳴いていたのでしょうか。

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「シャシャシャシャシャ」のクマゼミ

秋にセミが鳴いていた原因として、まずは「セミの種類」と沢。

「どの種類のセミがどの街で鳴くのか」という長期的な変化の傾向は、都市化や温暖化の生物への影響の指標になるといわれているそうです。

イメージしやすくするため、沢が「クマゼミ」の鳴きまねを披露します。

「シャシャシャシャシャシャシャシャシャ。昔はもっとジジジジジジ。最近はシャシャシャシャシャ」

「自信がない」と言いながらも、堂々と鳴きまねをする沢。

このようにうるさく鳴くクマゼミが、最近名古屋でも増えてきたといいます。
 

ツクツクボウシの声を聞けなかった

元々、クマゼミの生息地はせいぜい西日本まで。温かい地域にしかいなセミでした。

冬が寒くなりにくくなり、幼虫・サナギのまま越冬できるようになったことが、クマゼミの生息範囲が北に広がった原因だといわれています。

このことが、アブラゼミやツクツクボウシの生息域にも影響を及ぼしていると考えられているそうです。

「ただ今年は、実は私も名古屋市内ではツクツクボウシの鳴き声をほとんど聞けないまま夏が終わっちゃった」と沢。

毎年うるさいほど聞いてきたツクツクボウシの鳴き声を、今年は聞くことができなかった。これは一体何を意味するのでしょうか。
 

切ないセミ「なに、10月って!」

この現象、沢は「夏の長雨で、季節感がずれたのではないか」と推理します。

8月の下旬から9月の上・中旬まではぐずぐずの天気が長き、秋を先取りしたような涼しさを感じることも。ところが9月の中・下旬からは、やや暑さが戻ったような日が続きました。

Aさんが鳴き声を聞いた9月の終わりのセミは、「あっ、ようやく夏が来た」と勘違いして出てきたセミだったのではないかというのです。

「セミも、生活しづらい地球環境になってきてるということですか?」と危惧する多田しげお。昨今の温暖化、都市化、気候不順に、セミも振り回されているようです。

「せっかく7年経って出てきたら、おい7月に出たかったぜ! 8月バンバン鳴いたろうと思ってたのに。なに、10月って!」

セミの切ない気持ちを代弁する沢。
 

自然が環境変化を教えてくれる

「変なときにセミが鳴いている、あるいは鳴かないということがあったら、『やっぱり地球がおかしいぞ』と肌で感じてください、ということなんですね」と納得の多田に、「一番いわれているのはミンミンゼミですね」と沢。

「ミ~ン、ミ~ンミ~ンミ~ンミ~~ン」

もはや躊躇がなくなった沢が、ミンミンゼミの鳴き声を披露します。

昔はどこでも鳴いていたミンミンゼミ。ところが近頃、都市部ではほとんど聞くことができなくなったといいます。

沢「郊外の山や森に行かないと、聞かれない」
多田「つまり都市化がどんどん進んだ結果、都市部では聞けなくなりましたよ、という信号ということなんですね」

夏の虫、秋の虫、花の咲き具合など、自然が私たち人間に、環境の変化を伝えてくれています。
(minto)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2021年10月01日08時06分~抜粋

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