日本海側では、ベニズワイガニ漁が今月初めから始まりました。
実はその半数が水揚げされているのが、鳥取県境港市です。
9月23日放送のCBCラジオ『多田しげおの気分爽快~朝からP•O•N』では、ベニズワイガニについて境港市水産商工課、池渕賢自さんに聞きました。
鮮やかな「紅」
池渕さん「カニ船は毎日のように2~3隻ずつ入って来てますね。漁は順調ですね」
カニやエビは茹でると赤くなるのですが、ベニズワイガニは名前に「紅」という言葉が入るように、茹でる前から赤色だそうです。
池渕さん「鮮やかな赤色をしてまして、漁船から水揚げされるところを写真とか、生で見たりもするんですけど、キラキラしてまして、すごく綺麗なんですよね」
ニュース映像などで、水揚げされたベニズワイガニが港にズラッと並べられている光景は、まるで赤い絨毯のように見えます。
深海の幸せな暮らし
ベニズワイガニに対して、似ているようで全く違うのがズワイガニ。ズワイガニと比較してみると…。
池渕さん「ズワイガニは浅いところに住んでますのでよく動くんですわ。ですんで、筋肉質といいますか、身がすごく食べ応えがあると思うんです」
それに対してベニズワイガニは、水深が800~1000メートルの深海に生息しているそうです。
池渕さん「ほとんど、じーっとしてます。落ちてくる魚の身を食べたりして、ぼんやりと幸せな暮らしをしてるんじゃないでしょうかね」
知らない間に食べていた?
ベニズワイガニはあまり動かないので、身は細く水分が多い感じだそうです。その代わり、カニの味は凄く濃厚だそうです。
池渕さん「どちらかって言うと、ズワイガニよりもベニズワイガニの方が美味しいかなと、個人的には思います」
ベニズワイガニは、ズワイガニに比べると数が多い上、身の付き方が太くなく劣るため、加工食品に回る量が多いそうです。
具体的には、温めるだけで食べられるカニグラタンや、揚げるだけでできるカニクリームコロッケなどです。
池渕さん「去年は少なくても5,000トンぐらい揚がってますんで、結構全国に出てると思います。知らぬ間に境港のベニズワイガニを食べておられるかもしれませんね」
揚げただけで身の花が咲く
地元ならではの、獲れたてのベニズワイガニの食べ方を聞きました。
「例えば揚げガニとか。脚を食べやすいように、殻のところに包丁で切れ目を入れ、さっと素揚げして、胡椒かなんかかけて食べます。
パッと花が咲いたように身が外に出てきますんで、それを食べるとまた美味しいですね」
笑ってしまうほど美味しそうな池渕さんの説明。
池渕さん「最近は船の性能も良くなって鮮度維持が良くなってますので、県外でも注文されると生で届けることもできます」
ベニズワイガニ漁は年間10ヶ月。7~8月だけが休漁で9月に始まって6月末まで続くそうです。
カニの素揚げが気になる方は、境港にベニズワイガニを注文してみてはいかがでしょう?
(尾関)
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
この記事をで聴く
2021年09月23日08時19分~抜粋