9月8日放送の『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』では、地球の温暖化を取り上げました。
というのも、先月、IPCC(国連の気候変動に関する政府間パネル)が報告書を出しました。IPCCは世界中の気候変動の専門家の集まりです。そこが新しい報告書を8月9日に出し、その中でかなり衝撃的なことが論じられました。
つまり「地球の温暖化は人間の活動によって引き起こされた」と、断定したのです。かなり全世界にインパクトを与えました。
気象予報士の沢朋宏アナウンサーに話を聞きました。
IPCCの衝撃レポート!地球温暖化に対して今するべきことは?
IPCCとは?
1ヶ月前、この報告書が出た時「すごい報告書が出ました、これは真摯に受け止めなければ」と発言した沢アナ。改めてどういうものか解説します。
多田「IPCCとはかなり重要な組織なんですか?」
沢「IPCCは気候変動に関するプロフェッショナルの集まりです。66の国、200人が集まりました。
そこで、世界中から出てくる1万4千の論文を精査していきます。合議できる部分を6~7年に1回のペースで論文として出しています。30年くらい前からやってます。前回が2013年。今回が出てきたのが、エライことになった」
多田「IPCCとはかなり重要な組織なんですか?」
沢「IPCCは気候変動に関するプロフェッショナルの集まりです。66の国、200人が集まりました。
そこで、世界中から出てくる1万4千の論文を精査していきます。合議できる部分を6~7年に1回のペースで論文として出しています。30年くらい前からやってます。前回が2013年。今回が出てきたのが、エライことになった」
地球温暖化と人間活動
多田「『地球温暖化は人間活動が引き起こしたものだ』と断定したんですね。今までは、そこまではなかった」
沢「もともとIPCCの報告でも、最初は『人間による可能性がある、人間による可能性が高い、人間による可能性が非常に高いと思われる』…それがだんだん色濃くなってきて、最終的に『これは人間の活動だ、間違いない』と断定しました
。
同時に、2018年の中間報告では、産業革命以降の気温上昇の上がり具合は0.87度で済んででいるという話でした。今回のレポートは1.09度です。これは大きいです」
沢「もともとIPCCの報告でも、最初は『人間による可能性がある、人間による可能性が高い、人間による可能性が非常に高いと思われる』…それがだんだん色濃くなってきて、最終的に『これは人間の活動だ、間違いない』と断定しました
。
同時に、2018年の中間報告では、産業革命以降の気温上昇の上がり具合は0.87度で済んででいるという話でした。今回のレポートは1.09度です。これは大きいです」
100年単位で見る
多田「平均の気温で1度上がるというのはものすごいことなんですね?」
沢「温暖化の話をすると『この夏、寒かったじゃない』と言われる。日本、愛知という感覚ではなくて地球という目で見なければいけない。昨日今日明日という単位ではなく、100年という単位で見なければいけない。
この二つの単位は人類の感覚を越えています。我々が肌身で感じられないことを受け止めなくてはいけないのが気候変動です。
なぜそういうことを考えなくてはいけないのか?それを感じなければ、我々の孫、ひ孫は地球で生きていけないというところまで来てしまったからです」
沢「温暖化の話をすると『この夏、寒かったじゃない』と言われる。日本、愛知という感覚ではなくて地球という目で見なければいけない。昨日今日明日という単位ではなく、100年という単位で見なければいけない。
この二つの単位は人類の感覚を越えています。我々が肌身で感じられないことを受け止めなくてはいけないのが気候変動です。
なぜそういうことを考えなくてはいけないのか?それを感じなければ、我々の孫、ひ孫は地球で生きていけないというところまで来てしまったからです」
今までの想像の上
多田「100年単位で見てみよう。自分の生活圏だけではなく、人が住んでいる全地球で見てみよう。そういう意識を持ちましょうと言っているわけですね」
沢「しかも、前のレポートのときより相当急ピッチで気温がかけ上がっている。このままいくと2100年には今までの想像の上を考えないといけない。
言ってる中で一番インパクトがあった表現は、この先、化石燃料を減らすカーボンゼロというムーブメントがあります。これができたとしても、地球の気候を大きく変えてしまうおそれのある気温上昇が1.5度と言われていますが、これを超える可能性がある」
沢「しかも、前のレポートのときより相当急ピッチで気温がかけ上がっている。このままいくと2100年には今までの想像の上を考えないといけない。
言ってる中で一番インパクトがあった表現は、この先、化石燃料を減らすカーボンゼロというムーブメントがあります。これができたとしても、地球の気候を大きく変えてしまうおそれのある気温上昇が1.5度と言われていますが、これを超える可能性がある」
気温が1.5度上がると…
多田「数十年後には産業革命の時と比べて、1.5度くらい上がる可能性がある。これはすごいことだ、これを意識しないと地球の未来はないということですね」
沢「IPCCの広報がいろいろ行なわれています。例えば、いま60歳の方がこの60年間で経験したことのある災害がもし1回あるとしたら、その方のお孫さんはこれから生きていく60年間の間で、その気象災害を10回、20回はざらに経験することになるでしょう。
そういう言い方で多くの方にインパクトをもって受け止めてもらえないかな、という広報が行われています」
沢「IPCCの広報がいろいろ行なわれています。例えば、いま60歳の方がこの60年間で経験したことのある災害がもし1回あるとしたら、その方のお孫さんはこれから生きていく60年間の間で、その気象災害を10回、20回はざらに経験することになるでしょう。
そういう言い方で多くの方にインパクトをもって受け止めてもらえないかな、という広報が行われています」
ひとり何ができるのか
多田「今回のIPCCのリポートはそういう意識を持たないといけないということを全地球人に言っている」
沢「ひとりひとり何ができるのか。本当に小さなことの積み重ねしかないと思います。
それはちょっと歩いてみようとか、車でなく公共交通機関にしてみようとか、買い物にしてもビニール製品でなく紙のものにしようとか。それを1,000回、10,000回積み重ねていく。それをしないといけない」
多田「こんなちょっとのことが役に立っているのかなと思うけど、地球人がみなやれば70億倍だし、それを1年で365倍だし、10年で3,650倍だし、こういう風に考えなくてはいけない」
沢「そういう国際協調ができる政府はいったいどこなのかを見ていくとかにもつながっていきます。各国の理念も調整していかなくてはならない。多岐にわたる問題だと思います」
8月9日のIPCCの報告書を受け、沢アナウンサーからの真摯な警告でした。
(みず)
沢「ひとりひとり何ができるのか。本当に小さなことの積み重ねしかないと思います。
それはちょっと歩いてみようとか、車でなく公共交通機関にしてみようとか、買い物にしてもビニール製品でなく紙のものにしようとか。それを1,000回、10,000回積み重ねていく。それをしないといけない」
多田「こんなちょっとのことが役に立っているのかなと思うけど、地球人がみなやれば70億倍だし、それを1年で365倍だし、10年で3,650倍だし、こういう風に考えなくてはいけない」
沢「そういう国際協調ができる政府はいったいどこなのかを見ていくとかにもつながっていきます。各国の理念も調整していかなくてはならない。多岐にわたる問題だと思います」
8月9日のIPCCの報告書を受け、沢アナウンサーからの真摯な警告でした。
(みず)
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