多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

コロナ禍で増加!?痛風の真の怖さとは

8月30日放送の『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』では痛風を取り上げました。今、成人男性の5人に1人は痛風予備軍と言われています。

痛風は、足の親指の付け根あたりがすごく痛くなることが多いです。痛みは一週間くらいで消えていってしまい、一見、治ったようにみえますが、実は痛風の後ろには重大な病気があるそうです。

それらの仕組みを、多田が愛知県医療療育総合センターの総長 石黒直樹先生に伺いました。

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痛風の裏には

まず、痛風はなぜ起こるのでしょうか。

石黒先生「この原因ですが、この裏には高尿酸血症という、血液の中に尿酸が多い病気があります。

尿酸とはプリン体から作られます。プリン体は核酸といって我々の細胞を作っている要素のひとつにも入っています。また、エネルギーに使われるATPと呼ばれるものが分解されても作られますし、食品の中にも入っています。

ですから、我々が生きていくにはプリン体は必要ですし、結果としての尿酸は生まれます」

多田「それが増えすぎると尿酸という形になって、高尿酸血症という生活習慣病になる。そうすると痛風という症状が出ると」
 

痛風にならないためには

成人男性の5人に1人は痛風の予備軍と言われます。また、この症状が出るのは9割以上が男性だそうです。
ちなみに痛みを起こす場所は右の足の親指の付け根が多いそうです。

その原因は高尿酸血症という生活習慣病です。この予防はどうしたらいいでしょうか。

石黒先生「まずは体重です。標準体重を目指すことです。BMIを標準値にすることが非常に大切です」

BMI(kg/㎡)とは、体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で求められる肥満度を表す指数です。
日本肥満学会では、BMIが22を適正体重(標準体重)とし、25以上を肥満と分類しています。
 

プリン体を増やさないためには

プリン体を増やさないようにするにはどうすればいいでしょう。

石黒先生「外からプリン体食品を摂りすぎないようにすることです。例えばレバー。これはプリン体の固まりのようなものです。イワシも多いです。
高尿酸血症の人は腎臓に対して排泄が増えているはずだから、アルカリ性食品をとって、アルカリ体質にしないと石を作ります」

アルカリ性の食品は具体的にはどんなものでしょう。

石黒先生「キャベツ、ニンジン、ほうれん草などの野菜。ひじき、わかめなど海藻類などです」

アルコールはどうですか。

石黒先生「よくプリン体が多いからビールはダメといいます。確かにそうですが、アルコールはプリン体が入ってなくてもたいがいはアウトです。

炎天下でゴルフをして、今日はよく運動した、働いたといって焼き肉屋に行って、たくさんレバーを食べて、ビールをがばがば飲むと、夜必ず発作が襲ってきます」
 

コロナ禍と痛風

実は最近、痛風の症状が出る人が増えているようです。その理由はコロナ禍だそうです。

家に引きこもり、プリン体の多いものを食べがち。痛風の人が多いというよりも、高尿酸血症の患者がコロナ禍で増える傾向があり、問題となっています。

石黒先生「この痛みは7~10日で自然に寛解します。そうすると多くの人たちは、これでよくなったと思う。
ところが高尿酸血症は変わってないから、また同じような発作を起こすし、高尿酸血症が続くことによってますます腎臓とかの負担が大きくなっているから、腎機能が低下すると発作は起きやすくなります。

結局、ストレス社会における生活習慣病です。多くの人は発作が終わるといいやと思う。だけど、一方でこれはサイレントキラーとして働いて、だんだん人生を蝕んでいきますよ、ということです」

たかが痛風といわず、これを機会に自らの生活習慣を見直してみた方がよさそうです。
(みず)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2021年08月30日07時21分~抜粋

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