多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

都市ガスとプロパンガスでは警報器をつける位置が違う

日常の疑問を加藤愛アナウンサーが調査する『多田しげおの気分爽快~朝からP•O•N』の「加藤愛の知ってるつもり?」。

8月26日の放送で取り上げたのは、都市ガスとプロパンガスの違いについて。
日常生活で使っているガスに二通りあることを気にかけている人は少ないと思います。一体どんな違いがあるでしょうか?
日本ガス協会広報室の須藤大輔さんに聞きました。

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供給方法が違う

プロパンガスはLPガスとも言われています。
経済産業省の平成27年度の調査では、都市ガスがおよそ2,635万件、プロパンガスはおよそ2,450万件使われています。

都市ガスとプロパンガス、この2つは使われている地域と、家庭までの運ばれ方が違うそうです。

須藤さん「都市ガスは主に都市部で使われております。道路の下のガス管を通じて供給をしている。一方、LPガスはガス管を敷設できないような場所で主に使われております。シリンダーと呼ばれる大きなボンベを使って、トラックで運んでいます」
 

原料が違う

ガスの原料に違いはあるのでしょうか?

須藤さん「都市ガスはメタンを主成分とする天然ガスを原料としております。一方でLPガスは、プロパンなどを主成分とする液化石油ガスを原料としています」

このLPガスは主成分がプロパンなので、一般的にプロパンガスと呼ばれているわけです。

天然ガスもプロパンガスも基本的に無色無臭ですが、ガスには匂いがあることをご存知の方も多いでしょう。
これはガス漏れの場合にすぐわかるように、わざと臭い匂いをつけているためなんです。
 

ガスはほとんど輸入

天然ガスもプロパンガスも、大半が海外から輸入されています。
2種類のガスはどうやって家まで届くのでしょうか?まずは都市ガスの場合から。

須藤さん「海外で獲れた天然ガスをまずは液体にします。天然ガスは-162度まで冷やすと液体になるという性質があります。
液体にすることで、体積は600分の1と、かなり小さくなり、より多くの天然ガスを一度に運ぶことができるようになります」

LNGタンカーと呼ばれる専用の船で、その液体を日本まで運び、LNG受け入れ基地と呼ばれる場所で荷揚げをするそうです。
 

荷揚げされた後は?

LNG受け入れ基地は、大都市近辺の港にある場合が多いそうです。
名古屋の周辺だと知多市や四日市市にあります。

LNG受け入れ基地で、液体の天然ガスに海水をかけて、天然ガスを液体から気体の状態に戻します。この気体を一定の品質にするために熱量を調整して、匂いをつけて各家庭に届けられるということです。

名古屋市内は都市ガスです。その配管の先は知多市や四日市市まで繋がっています。

一方、LPガスはボンベで運ばれます。
海外から液体の状態で持って来るまでは同じです。ただLPガスは液体なので、気化させません。そのままの液体の状態でボンベに入れて各家庭に届けられているわけです。

ちなみにLPガスは-42度で液体になり、気体の時の体積の250分の1になるそうです。
 

警報器の位置に注意

万一のガス漏れを感知するのがガス漏れ警報器。
その警報器を取り付ける場所には注意が必要です。
都市ガスは空気より軽く、LPガスは空気より重いという特徴があるんだそうです。

そのため、都市ガスを使っている家庭は部屋の上の方に取り付け、プロパンガスを使っている家庭は部屋の下の方に取り付けないと意味がありません。
 

引っ越しの際の注意

他にも都市ガスとプロパンガスでは、ガスの持つエネルギー量に違いがありました。
LPガスの原料となるプロパンガスは、同じ体積でも都市ガスの2倍以上の熱を出すことができるんだとか。

そのため、それぞれ専用のガス機器を使わないと危険です。引っ越した場合、今まで使っていたガスコンロはそのまま使わない方が良いこともあります。
その地域のガスの種類を確認することが肝心です。

須藤さんからは「2つのガスの違いをわかった上で、安全に使って下さい」とのことでした。 
(尾関)
 
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2021年08月26日07時42分~抜粋

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