多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

山の上は太陽に近いのになぜ地上より寒いの?

『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』、気象予報士でもある沢朋宏アナウンサーがリスナーの質問に答える「沢君教えて!」のコーナー。

8月6日の放送では、9歳のリスナーから「高い山は太陽に近くなるのにどうして寒いんですか?」という質問が寄せられました。

登れば登るほど太陽に近づいているはずなのに、逆に気温はどんどん低くなるこの逆転現象は、一体なぜ起こるのでしょうか。

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山の頂上には地面がない!

夏休みの自由研究にも使えそうなこの疑問。

「しょっちゅうこういうのは解説してもらうんですけど、その度にまた忘れてしまう(笑)博士、これはどうしてなんですか?」と尋ねる多田に、沢が丁寧に解説を始めます。

山を登って太陽に近づいてるはずのに、なぜかどんどん寒くなる。

この一見不思議な現象が起こる理由について、「平地、いわゆる下界に比べて、山の上は土地の面積が狭いから」と沢。

平地は、どこまでも地面が広がっています。一方、山はどうでしょう。

絵に描くを山を想像するとわかりやすいのですが、三角形のてっぺんに行くと、自分の足元以外の地面は全部下の方にあり、周りは空気しかありません。

沢によると、「このイメージが一番大きな違い」なんだそう。
 

太陽が温めているのは「地面」

それはなぜか。

太陽の光は空気を温めることはできません。太陽の光は、実は地面を温めています。
夏が暑いのは、太陽によって温められた地面の熱が伝わってくるからなのです。

「太陽の熱は、空気を直接温めているのではないですよ。まず地面を温めて、その地面の熱が空気を温める」と、自分に言い聞かせるように話す多田。

「山のてっぺんは周りに地面がない。だから山の上は『寒~』って感じる、というのが一番シンプルな説明ですね」と沢。

「例えば、太陽の光線はお昼の12時が一番強いはず。でも気温は14時頃が一番高くなるのがどうしてかということと、理屈は同じことなんですよね」と、わかりやすい例を挙げる多田。

「まず地面が温められて、それは確かに12時でしょう。その地面の熱が空気を温めるには、2時間くらい遅れが出て、14時頃に気温は一番高くなると」と納得した様子。
 

富士山の高さも「誤差」

「周りに空気があるか、地面があるか。でもやっぱり、山に登ったら太陽に近づいてる感じはしますよね。なんで太陽に近づいている方が負けちゃうのか」と、沢はリスナーの疑問にさらに寄り添います。

「例えば富士山で考えます」と沢。

富士山の高さは3,776m、地面からの高さは約4km。
一方、地面から太陽までの距離は約1億5,000万km。

こう考えると、いくら富士山の山頂で「太陽に近づいた!」といっても、わずかな誤差でしかないというわけです。

多田「やはり、周囲に地面があるかどうかが大きい」
沢「4kmなんて、もう微々たる微々たるというところになっちゃう」

つまり、周りに地面があるかないか。これが山の上が寒い理由ということでした。
(minto)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2021年08月06日08時04分~抜粋

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