多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

まるで雷鳴!岩手県大船渡市・碁石海岸に響く「雷岩の音」

全国各地には、その地域の風土や文化によって育まれた独自の音があります。
『多田しげおの気分爽快!!~朝からP•O•N』「日本音の旅」のコーナーでは、そんな各地の音を毎週1つずつ紹介しています。

7月12日の放送では、岩手県大船渡市の碁石海岸の「雷岩の音」を取り上げました。
波の音と共に、ゴゴーンと響き渡る大きな音。まるで雷のような、お腹に響く低い音です。

この雷岩の音について、大船渡市観光物産協会の小松瞳さんにお話を伺いました。

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岩に打ち付ける波の大きな音

碁石海岸は、その名の通り碁石のような扁平な黒い石に覆われた浜辺。

国の名勝・天然記念物にも指定された観光スポットのひとつで、「日本の渚100選」「美しい日本の歩きたくなるみち500選」にも選ばれています。

この海岸にあるのが、「雷岩」という大きな岩。岩に波が打ち付ける時に、大きな音が鳴ります。

小松さんの事務所から海岸までは約200m離れているものの、この雷岩に波が打ち付ける大きな低い音が聞こえるんだそう。

「200m離れていても聞こえるということは、かなり大きな音ですね!」と驚く多田。
 

本物の雷と勘違いする人も

雷岩は、幅40m、長さ120m、高さ30mの細長い岩。

岩の空洞に打ち付ける波が空気を圧縮して、潮が吹き出る時に重低音が鳴ります

貫通していれば空気が押し出されるものの、貫通していないため波が空気で圧縮され、その空気が跳ね返って外へ出てくる時に大きな音が出る仕組みです。

「現地で聞くと、ものすごい大きな音ですか?」と尋ねる多田に、「お腹に響くような低くて大きな音です」と小松さん。

多田「何も知らずに近づくと、怖いぐらいでしょうね」
小松さん「本物の雷の音と勘違いされるお客様もいらっしゃるようです」
 

お天気なのに雷音

小松さんは、大船渡市出身。小学生の頃からこの雷岩の音を聞いているそうです。

この音を初めて聞いた時のことについて、「本当にびっくりしました。雷が鳴るような音がして、大きさにすごくびっくりしたのを覚えています」と教えてくれました。

多田「雷の音のわりには、いつまでも鳴ってるなという感じですよね」
小松さん「お天気がいいのに雷が鳴ってる、みたいな。そんな感じです」

「ちょっと曇り空の夕方、ちょっと暮れてきたあたりに聞くと、ちょっと恐ろしげですね」と想像する多田に、「霧が立ち込めている日に聞いても雰囲気がありますよ」と小松さん。

地元の小学校の応援歌に「雷岩」というフレーズが使われるほど、地元にはなじみのある岩だということです。
 

東日本大震災後の変化

雷岩の音は、2011年3月に起こった東日本大震災の前と後で、大きな音が出るタイミングに変化がありました。

震災前は、満潮に近い時に大きな音が鳴っていましたが、震災後は干潮に近い時に鳴るようになったといいます。

これは、地盤沈下の影響といわれているそうです。

「10年前のあの地震は、本当に大きな地震だったということですね。雷岩の音が出るタイミングを変えたんですもんね」と、その規模の大きさに改めて驚く多田でした。
(minto)
 
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2021年07月12日07時39分~抜粋

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