多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

知ってるようで知らなかった!タコに対する誤解

夏至から数えて11日目(今年は7月2日)は、半夏生(はんげしょう)といって、タコを食べる日とされています。

そこで、『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』のこの日の放送では、CBC論説室の石塚元章が、タコについてあれこれと調べた結果を報告しました。

身近すぎる食材であるタコですが、意外と知らないことが多いようです。

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誤って広まったタコの知識

タコは高タンパク・低カロリー、タウリンも多量に含んだ優れた食品で、ゆでダコやたこ焼き、カルパッチョなど、日本人にはおなじみのもの。

タコの絵を描いてといわれれば、「8本足、丸い頭、とがった口」を描きがちですが、この表現では3か所で誤り。

まずは「8本足」と書きましたが、足ではなく腕で、最近の研究では2本だけ足の役割をしているのではないかとされています。

次に「丸い頭」ではなく実際は胴体で、さらにとがっている部分は口ではなく、排出孔ですので、上から胴体・頭・腕の順となります。

石塚はさらにもう1つ、誤りが広まっているという話をしました。

タコで有名な兵庫県明石市の観光協会には、「パパたこ」というゆるキャラがいて、自己紹介には「たこ年齢40歳、たこファミリー3世代8人の大黒柱」とあるのですが、ここで2か所誤りがあります。

そもそもタコの寿命は1、2年しかありません。

「たこ年齢」なので、よく「犬が5歳だと、人間に直すと」というのと同じなのかもしれませんが……。

また、オスは交尾をした後すぐに命を落としますので、3世代同居はないのです。

メスも卵を孵化していくのを見届けたところで、命が尽きてしまいます。
 

日本では2000年以上食べられている

日本人はタコをいつ頃から食べるようになったのかを調べてみると、なんと弥生時代にまでさかのぼるそうです。

弥生時代の遺跡からタコツボが発見されているので、その頃から獲られていたようです。

一方、欧米などでは、旧約聖書に「ウロコのない魚介類を食べてはいけない」と書かれていることなどから食べる習慣があまりなく、「devil fish(悪魔の魚)」と表現されているほど。

日本ではモロッコやモーリタニアから輸入していますが、現地の方はあまり食べず、輸出しているということになります。

モーリタニアという国をスーパーで販売されているタコのパックで知ったという方も多いのではないでしょうか。

ただ、最近はタコの良さが知られるようになってきていることもあり、欧米への輸出は増えているそうです。
 

タコのイメージが変わる!?

欧米では「悪魔の魚」といわれているからか、クラーケンという海の怪物は、巨大化したタコのイメージで描かれていますが、日本では逆に親しみやすいイメージ。

お弁当に入れるタコさんウィンナーはかわいらしいですし、映画『男はつらいよ』では、「タコ社長」というニックネームのキャラクターが登場します。

タコといえば「ハチマキを巻いて口をとがらせた赤ら顔」のイメージが強いですね。

ただ、タコはもともと貝の仲間で、殻に守られる生活から海へ飛び出したいということで進化したという説もあり、海洋冒険家のジャック・クストーは、タコのことを「海底の賢者」と評価。

ほんわかしたキャラクターとは少し違っていて、今後、タコへの見方が変わりそうです。
(岡本)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2021年07月02日07時22分~抜粋

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