頭がい骨から足の小指の骨まで、人間の骨は大小さまざまですが、人間の骨は全部で何本あるのでしょうか。
そして、人によって骨の本数は違うのでしょうか。
『多田しげおの気分爽快!!~朝からP•O•N』では、意外と知らない人間の骨に関する雑学について、加藤愛アナウンサーが愛知県医療療育総合センターの総長で整形外科医の石黒直樹先生に、お話を伺いました。
人間の骨の本数はみんな同じ?
人間の骨は全部でズバリ、何本あるのでしょうか。
石黒先生「『グレイズ・アナトミー』といって、すごく有名な解剖学書によると、206と書いてありますけど、人はやっぱり生き物ですから、顔形や声が違うのと同じように、骨の数も多少ブレがあります」
だいたい200ぐらいということですが、多いと感じたでしょうか、意外と少ないと感じたでしょうか?
ただ、206本ではないからといって、病気などではありませんので、そこは安心して良いそうです。
例えば、腰椎は人によって本数に違いが出るそうですが、なぜ人によって違うのでしょうか。
石黒先生「腰椎の標準は5つなんですけど、成長の過程で、仙骨というお尻の割れ目のちょっと上に平らな部分がある骨が、腰椎になってしまって増やした場合は、6つになりますし。
腰椎が仙椎とくっついてしまえば、仙椎化といって、腰椎は4つになってしまいます」
ひざの皿は1枚とは限らない!?
その他にも、ひざの皿の部分の骨も人によって数が違うそうですが、皿は1枚ではないのでしょうか。
石黒先生「ひざには種子骨と呼ばれる骨があります。
アクセサリーボーンともいうんですけど、例えば一番有名なアクセサリーボーンは、お皿の骨です。
お皿の骨も実は二分膝蓋骨(しつがいこつ)といって、分裂してる人がいるんです」
人によって部位によって、数が違うのは当たり前ということです。
成長過程によって骨の本数は変わるということですが、では、赤ちゃんは大人よりも本数は多いのでしょうか、少ないのでしょうか。
石黒先生「300後半ぐらいの数だといわれてますけど、それがだんだんくっついたり離れたりして、206前後に落ち着いてくると」
赤ちゃんは小さいので骨が少ないのかと思いきや、むしろ細かい骨がたくさんあって多いそうです。
骨はなぜくっつく?
数が減るということは、成長するにつれて、くっついてくることが多いということになりますが、固いもの同士で、どうやってくっつくのでしょうか。
石黒先生「骨端核という骨の素ができてくるんですよ。
赤ちゃんって軟骨の部分が多くて、軟骨を使って成長する過程で骨端核が出現し、だんだんくっついて1つの骨になるわけ。
成長過程で必ずしもうまく癒合しない場合もありますし、逆にちょっと骨を作りすぎちゃったというのもあるんですね」
くっつき方は人によって違いがあるので、骨の本数に違いが出てくるということですね。
ということで、今回の疑問「人間の骨は何本あるのか?」の答えは、「一般的には206本
前後」でした。
(岡本)
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2021年06月24日07時40分~抜粋