多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

タマネギの謎・炒めるとどうして甘くなる?

身近にあるけど、改めて考えてみるとよく知らないことを加藤愛アナウンサーが調査する『多田しげおの気分爽快~朝からP•O•N』。の「加藤愛の知ってるつもり」のコーナー。

6月17日のテーマはタマネギについて。
生のままでは辛みを感じたり、切ると目に沁みたり、炒めると甘くなるタマネギですが、その理由はあまり知られていません。
甲南大学特別客員教授で農学博士の田中修先生に聞きました。

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目に沁みるタマネギ

加藤「私、こどもの頃、タマネギが苦手だったんですよ。でも炒めると、なんだか甘くなる気がして食べられたんです」

そもそもタマネギをスーパーとか八百屋さんで買ってきた時の丸ごとの状態って、辛味を感じることもありませんし、近づいても目に沁みることはありません。

しかし、みじん切りにすると目に沁みたり、生で食べると辛味を感じます。それは一体どうしてなんでしょうか?

田中先生「タマネギの中には、目に沁みて涙が出てきたり、辛いって感じる物質の元になるものが入ってるんです。タマネギを切り刻んだら汁が出てくるでしょ?」

その「汁」と「元のもの」が反応して、目に沁みたり、涙を出したり、辛みを感じたりする物質ができてくるんだそうです。
 

炒めると甘くなる

ところが、タマネギは炒めると辛いどころか甘くなります。これは、どうしてなのでしょうか?

田中先生「出来上がった辛みのある成分は揮発するんです。揮発して気体になって目に沁みるんですね」

揮発は高い温度ほどよく起こるんだそうです。
ということは、タマネギに熱を加えると、目にしみたり、辛いと感じる成分は気体になり、なくなってしまいます。そうなるとタマネギが本来持っていた甘みが目立ってくるんだそうです。
 

さらに炒めると甘くなる?

さらに、よく炒めると甘みが増すという経験はありませんか?これは、実際、甘みが増しているのでしょうか?

田中先生「熱をかけてるから水分が減って、甘みが濃縮されるっていうこともあるんですけども、甘みの香りが出てくるんです」

タマネギをよく炒めると甘みが増すのではなく、この香りが甘みを感じさせていたのでした。
そのため食べる時よりも調理をしてる時の方が、より甘みを感じているのかもしれません。
 

とにかく身体にいい

そのままでも炒めてもおいしいタマネギは、とても身体にいい野菜なんだそうです。

田中先生「目に沁みるとか辛いとか、嫌がられてる成分ですけども、この成分は健康にいいんです」

この成分、タマネギにとっては虫にかじられた時に、自分の身体を守るための物質なんだそうです。
これには殺菌作用や病原菌に対する抗菌作用があり、人間にも有用。
病気に強くなったり、血液がサラサラになると言われているんだとか。

タマネギには目に沁みる辛み成分以外にも、食物繊維、糖分、ミネラル、ビタミンが含まれています。

田中先生「イギリスでは一日一個で医者を遠ざけるって言われていて、涙が出るほどありがたい野菜っていうことですね」
(尾関)
 
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2021年06月17日07時42分~抜粋

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