多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

土曜日の夕方、金沢の街に響き渡る。寺町寺院群の鐘の音

全国各地には、その地域の風土や文化によって育まれた独自の音があります。

『多田しげおの気分爽快!!~朝からP•O•N 』「日本音の旅」のコーナーでは、そんな各地の音を毎週1つずつ紹介しています。

6月14日の放送で取り上げたのは、石川県金沢市の「寺町寺院群の鐘の音」。「ゴーン、ゴーン」という厳かな音が響きます。

この鐘の音について、野町鐘音(のまちしょうおん)愛好会代表の竹内さんにお話を伺いました。

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一斉に鐘をつく毎土18時

70余りのお寺が立ち並ぶ金沢市の寺町・野町地区。この辺りは「静音の小径(しずねのこみち) 」と呼ばれ親しまれています。

この地域に響く鐘の音を守り伝えるために発足したのが、「野町鐘音愛好会」。毎週土曜日の18時、会員の方々があちこちのお寺で一斉に鐘をつき、心に染み入るような音を街に響かせています。

「18時ということは、例えば夏ならまだちょっと薄明り、冬はだいぶ暮れて。それぞれに風情があっていいですね」と、その光景を想像する多田しげお。

竹内さんによると、鐘の音が遠くまで聞こえるのは冬。
夏は気温の関係で音が上にあがってしまうので、あまり遠くまで聞こえないといいます。

「雨の中で聞く鐘の音もいい感じでしょうね」と尋ねる多田に、「ついている私たちも、非常に心に響きますね」と竹内さん。
 

「鐘の音を復活させたい」

「鐘をつく。その時はどんな思いでついてらっしゃるんですか?」

この多田の質問に、「やっぱり1週間を無事に過ごすことができたことを感謝したり」と竹内さん。

「鐘をつくと心が和らぐ。鐘をつくのが習慣になっているので、つかないと落ち着かない」という会員の方のお話も教えてくれました。

以前、この地域では朝と夕方に時を告げる鐘の音が鳴り響いていました。一時期なくなってしまったこの風景を復活させるべく、「野町鐘音愛好会」が発足しました。

住職さんが高齢になり、鐘をつくことをやめたお寺も多くなったことから、お寺の協力の上で始まった取り組みです。

若い観光客も増加

「寺町・野町の鐘の音を守っていこうと。メンバーに若い方も入ってきてもらわないとね!」と多田。

竹内さんは、あちこちでパンフレットを配りながら「野町鐘音愛好会」のアピールをしているそうです。なかなか若い人に興味を持ってもらえず、続けることが難しいかもしれないと思ったこともあったといいます。

しかし、寺町が伝統的建造物保存地区に指定されたこともあり、若い観光客の方も増えました。竹内さんたちが鐘をついているときに、「ついてもいいですか?」と尋ねられることもあるんだそう。

「寺町・野野町の風情は宝物でしょ。ぜひぜひ、これからも若い人も取り込んで、鐘の音を守っていってくださいね」とお願いした多田でした。
(minto)
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2021年06月14日07時41分~抜粋

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