多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

アナウンサー泣かせの名前から地名まで、珍名競走馬大集合

競走馬の名前には馬主の想いを感じるものもあれば、流行に乗ったもの、あるいは最早ネタというものもあります。

5月11日『多田しげおの気分爽快~朝からP•O•N』では、江田亮アナウンサーが「競走馬の名前」を解説しました。

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名前の基本ルール

江田「日本では昭和29年(1954年)から中央競馬が始まり、今の形になってから、様々な馬の名前がありました。カッコいい名前もあれば、そんなヘンテコな名前でいいの?みたいなのもありました」

馬の名前は、その馬の所有者である馬主が決めますが、一定のルールがあります。
基本的にはカタカナで2文字以上、9文字以内であることだそうです、

ちなみにこのルールが決まる前の中央競馬には、一文字で「カ」という馬がいたそうです。
 

却下された名前

さらには現役の馬と同じ名前、過去の有名な馬の名前も禁止です。
「オグリキャップ」のように、たくさんのG1レースを勝った馬の名前をつけるのはもちろんNG。

この他、公序良俗に反する名前、ややこしい名前も禁じられています。
とは言え、明確なルールがあるわけではないので、最終的には審査する人のさじ加減で決まるようです。

かつて「ニバンテ」という名前を申請した馬主さんがいましたが却下されました。
理由は、実況中継をしている時にややこしいから。実況で「先頭はニバンテ」となると混乱を招きます。

また、著名な個人名、企業名、商品名などもつけることはできません。
馬主には有名企業や著名人が多くいますが、競走馬を使っての宣伝はダメというわけです。
 

珍名の王道

実際に存在した珍名では「モチ」と「オマワリサン」の二頭が非常に有名です。

競馬には先行してトップのまま逃げ切る「逃げ馬」という展開があります。
これを実況する時には「○○が逃げる」と言うそうです。

ですから「オマワリサンが逃げています。オマワリサンが逃げる」とアナウンサーは実況するわけです。お巡りさんは普通、追いかける方なんですが。

モチという馬の場合は、ゴール直前で抜かれそうなところを、なんとか粘る展開になると、「最後の直線で先頭のモチが粘っています。モチが粘る」と、確信犯的に実況するわけです。

 

アナウンサー泣かせの馬

名前と実況が合わさって面白くなる馬というと、競馬ファンの間で話題になった現役の馬がいます。
その名は「オヌシナニモノ」。すでに3勝をあげている馬です。実況で、ゴール直前のお約束が「一着はお主何者だ~」というセリフです。

もちろん実況アナウンサー泣かせの名前もあります。現役の馬で「スモモモモモモモモ」という馬がいます。まるで早口言葉「スモモも桃も桃のうち」のような名前です。この「スモモモモモモモモ」は実況アナウンサーが一度も噛まなかったことで話題になりました。

現役で言いにくい名前の馬は「ナナナナナイロ」。過去には「アンドロメダザダゾ」という馬がいました。こういう馬がゴール前に来ると、早口で何度も言わなければならないので大変です。

江田「たまに変な馬がいますと、そこばっかり練習しますよね。我々もそういう馬は、絶対前に来るなよ、と思いながら実況してますよね」
 

なぜ、その名前が?

別の意味で言いにくい馬。よく審査をすり抜けたなという名前。過去に「キンタマーニ」という馬がいました。
キンタマーニはインドネシアのバリ島の観光地の名前。ちなみに、ここにはキンタマーニ湖という湖もあります。土地の名前と言う理由で審査は通ったようです。

馬の名前には世相を反映しているものもありました。かつては「ソンタク」という馬がいました。また週刊文春を指した「センテンススプリング」をそのまま命名した馬もいます。

ちなみに1年で出走登録される馬は4,500頭と言われています。つまり4,500種の名前が登録されるわけです。
少しトリッキーな名前の方が被らず、記憶に残るものです。
 

美味しそうな馬

スイーツ店のメニューのような名前の馬たちもいました。
チョコレートパフェ、クリキントン、イチゴミルフィーユ、リンゴアメ、モンブラン、シュークリーム。全て実在した馬です。こういう馬が出走すると…。

「スタートしました。まず良いスタートを切ったのはチョコレートパフェ。外から2番手クリキントン。3番手にはイチゴミルフィーユ。二馬身切れてリンゴアメ」。

なんの実況をしてるんだ?いうことになりそうです。
 

その親にしてこの子あり

珍名競走馬はあまり強いイメージがありませんが、過去には強い馬もいました。

石原裕次郎さん主演の映画『俺は待ってるぜ』が元ネタの「オレハマッテルゼ」。
中京競馬場で開催される高松宮記念で優勝もしていて、強かったので種馬になりました。

お父さんがこういう名前なので、子供の名前もその系統です。「ワタシマッテルワ」「オレモマッテタゼ」という名前がつけられました。

現在、JRA日本中央競馬会のホームページでは、必ず名前のところに由来が書いてあります。

江田「そこを見てみるだけでもとても面白いですし、馬券を買う時に強いからだけじゃなくて、名前が面白いからという買い方も楽しめると思います」 
(尾関)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2021年05月11日07時39分~抜粋

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