多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

初夏の鳥と言えば俳句でも有名なホトトギス。でも見たことありますか?

江戸時代後期の儒者・山本素堂が読んだ初夏の句「目には青葉 山ほととぎす 初鰹」。
この句の中に出てくるホトトギスとはどんな鳥でしょう?

5月6日放送の『多田しげおの気分爽快~朝からP•O•N』では、加藤愛アナウンサーが「ホトトギス」についてレポートしました。

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どんな鳥?

前述の「目には青葉 山ほととぎす 初鰹」。

青葉、ホトトギス、初鰹が初夏を表す風物詩です。
“山ほととぎす”というのはヤマホトトギスという鳥ではなく、山にホトトギスという意味です。山にホトトギスが現れると初夏ですよ、という句です。

そのホトトギス、どんな鳥なのか?山階鳥類研究所広報コミュニケーション・ディレクターで自然史研究室専門員の平岡考さんに聞きました。

平岡さん「くちばしの先から尾の先までの全長が29センチ。スズメよりは二回りぐらい大きいですけども、ハトより二回りくらい小さい感じですね。ごく大雑把に言うと、スズメとハトの中間ぐらいの大きさです」

尾がやや長くて、羽の色は全体に灰色っぽい色。お腹は白くて、黒い横縞が何本かある鳥だそうです。
 

綺麗でカッコいい

多田「一言で言いますと綺麗な鳥ですね」
加藤「尻尾が長くてカッコいいですね」

写真を見た多田しげおと加藤の感想です。

多田「羽の色が濃い藍色と言ってもいいような。首のあたりは薄いブルーで、くちばしが黄色で、尾っぽがシューっとしている」

ホトトギスの色は灰色にほんの少し青が混じっている微妙な色合いです。そして、多田も加藤もこの姿を見たことがないと言います。
 

初夏を告げる渡り鳥

平岡さん「姿を見るのは難しいというか、運が良くないと見えない鳥で、よく茂った木の中にいて、あんまり表側に出てこないんです」

例えば杭の上によくとまる、木のてっぺんによくとまる、という鳥がいますが、そういう種類の鳥と違い、いつも葉っぱの茂った中にいるんだそうです。
そのため、飛んでいるのは見られたとしても、とまっているところを見るのはなかなか大変なんだとか。

ホトトギスの繁殖エリアは中国の北部、朝鮮半島や日本などの東アジア。
東南アジアで冬を越して、主に5月頃、越冬地の東南アジアから日本に渡って来るんだそうです。

平岡さん「大きな特徴的な声で鳴くので、季節を告げる鳥として認識されているわけですね」
 

泣き声は早口言葉?

5月頃にやって来て、姿は見えないけれども夏を告げるホトトギス。
いったい、どんな鳴き声なんでしょうか?

平岡さん「ホトトギスはキョッキョ、キョキョキョキョというのを繰り返して鳴きます」

鳥の鳴き声を人間の声に当てはめて考えるのを「聞きなし」にすると言うそうです。
ホトトギスの声を聞きなしすると「テッペンカケタカ」「ホンゾンカケタカ」「特許許可局」になるんだとか。

最後に早口言葉のようなものもありましたが、これが聞こえてくると初夏です。ちなみにこのホトトギスの声は万葉集の時代から日本人に親しまれてきたもの。

例えば、雪月花という言葉は、それぞれ季節の言葉になっていて、「雪」は冬、「月」は秋、「花」は春の桜です。
​​​​​​​ここに夏のホトトギスを足して、和歌や俳句などでは「四箇の景物」と呼ばれています。 
(尾関)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2021年05月06日07時38分~抜粋

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