新年度に入り、『多田しげおの気分爽快!!~朝からP•O•N』も少しリニューアル。
新コーナー「加藤愛の知ってるつもり」では、身近なものについて加藤愛アナウンサーが調査し、意外と知られていないことを報告します。
4月1日放送のテーマは、「サウナで『ととのう』ってどんな状態?」でした。
「ととのう」ってどういうこと?
健康や美容に良いという理由で近年、サウナがブームになり、サウナ好きの人、いわゆる「サウナー」が増えてきています。
ブームの火付け役の1つが、タナカカツキさん原作のマンガ『サ道』(講談社)。
その作品の中で、サウナの後に水風呂に入り、「ととのったー!」という感想を言う場面があるのですが、この「サウナでととのう」というフレーズが、世間一般にも広まってきています。
このフレーズを最初に聞いた時は、謎かけの答えでも考えついたのかと思いましたが、この「ととのう」とは、気持ち良くリラックスした状態のことを指します。
では、なぜサウナに入ると「ととのう」のでしょうか。
日本サウナ学会代表の加藤容崇さんにお話を伺いました。
サウナの正しい入り方
ととのう状態のお話の前に、まずはサウナの正しい入り方があるということで、加藤さんに説明していただきました。
加藤さん「サウナって実はその後の休憩がすごく大事で、正しい入り方はサウナ、水風呂、外気浴という順番で、それを3セット繰り返すのが一般的な方法です。
時間的にはサウナがだいたい5~10分、水風呂が1、2分ぐらい、外気浴・休憩も5~10分ぐらいですかね」
そして、サウナに入ると次のような効果があるそうです。
加藤さん「サウナに入ると基本的にはリラックスできますよね。後は頭が冴えるんですね。
普通リラックスしたら眠くなるとかあると思うんですけど、逆にちょっと冴えるような効果があると思いますね。
頭が冴えるというのは、サウナ特有の行動だと思うんですけど、サウナは途中から暑くてあんまり快適ではなくなるんですね。
水風呂も基本的に身体にとってはしんどいと思うんですよ。
極端な環境でめちゃくちゃ暑いと、めちゃくちゃ冷たいと」
この過酷な環境に居続けると交感神経が優位になり、興奮物質のアドレナリンが分泌されるそうです。
ととのうってどんな状態?
その後で休憩した時にいよいよ、ととのう状態へと誘われます。
加藤さん「ととのうっていう状態は2分間しか訪れないんですよね。
具体的には水風呂から出た直後っていうのは、かなり急激に副交感神経が優位になるんですね。
ピンチを脱した後ってめちゃくちゃホッとすると思うんですね。
一方で水風呂から出た後、アドレナリンの効果が半分になるまでに2分ぐらいかかるんですね。
神経はリラックスしてるんだけど、血中の興奮物質が残ってて、頭は冴えてるんですね。
ある意味、アスリートのゾーンに近いような、身体は脱力してるんだけど、集中力が高まっていると。
それがととのうという状態なのかなと思います」
このような状態は、なかなか日常の環境では自然に起こらないものですので、これがサウナでしか味わえない醍醐味といえそうです。
こんな状態の時、サウナはNG
それなら、いつでも何度でも体験したいと思いそうですが、気をつけなければならないのが、サウナに入ることと運動することは似ているため、持病のある方は医師と相談の上、入って良いかどうか考えなければならないこと。
もちろん、体調が悪い時に良くしようと思ってサウナに入るのも逆効果。
また、気持ちの良い状態でサウナに入りたいからといって、お酒を飲んだ後にサウナに入るのは厳禁です。
加藤さん「お酒が入っている時、二日酔いの時、どっちも入らない方が良いですね。
サウナっていうのは、めちゃくちゃ汗かきますよね。
それで水分補給しなきゃいけないんですけど、お酒が入っていると、アルコールでも二日酔いの原因のアセトアルデヒドでも毒物なので、おしっこの量をガンガン増やして、身体から排出しようとする。
その状態でサウナに入ると、水を飲んでも脱水症状にあるので、やめた方が良いです」
正しいサウナの入り方を守って、わずかな時間ですが、ととのう状態を体験してみましょう。
(岡本)
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2021年04月01日07時39分~抜粋