去年の11月25日、大阪の天王寺動物園でメスのホッキョクグマの赤ちゃんが生まれました。
3月24日放送の『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』ではこの話題を取り上げました。
それから順調に育ち、4カ月経って体長60cm。昨日から一般公開がはじまりました。ホッキョクグマの赤ちゃんが誕生して公開までできるようになるのは、なかなか大変だそうです。
天王寺動物園の副園長であり獣医の今西隆和さんに伺いました。
「ホウちゃん」と命名!
ホッキョクグマの赤ちゃんは、現在生後4か月で体長60cmほど。
今西さん「ころっころしてます」
ホッキョクグマの体毛は白ですが、今までずっと産室に親子ともども籠っていたので、ちょっとベージュの濃いような色になっているそうです。
動物園で誕生したホッキョクグマを飼育するのは大変だそうで、飼育下のデータによると、1歳を迎えるのが50%くらいと言われています。
名前は23日「ホウちゃん」と発表されました。
父親のゴーゴと母親のイッちゃんの子で、名前は両親を動物園に寄贈した、豚まんでおなじみの株式会社蓬󠄀萊(551HORAI)にちなんだそうです。
誕生は500g
まず、誕生はどうだったのでしょうか。
今西さん「そもそもホッキョクグマは野性の状態でしたら出産の時、雪の中に穴を掘って洞窟みたいなものを作って、その中で子育てをします。そのため10月頃から部屋の中を暗くて静かな環境にしてやりました。
そこに監視カメラを3台セットしていましたが、見られてるのがわかるので、カメラの映らないところで出産していました。基本的には真っ暗なので、こどもの鳴き声を聞いて、生まれたかなと、最初の判断はそれでした」
生まれたての時は、500のペットボトルくらいの大きさで、体重も500、600gくらいだそうです。
最初はそっと
その後の育児も母親のイッちゃんがしたようです。
今西さん「その後は飼育員でも入らなくて、ずっと母親の母乳だけで育っています。
野性の状態でそれが3か月、4か月続きますが、われわれの飼育では、様子見てお腹減っているようだなということで、2月くらいからエサを与えています。
そのときも真っ暗な状態の中で育児しているので、物音をたてないように入って、ポンとエサを投げ込んでさっと帰ってくる。最初はそこから始めています」
ずっと刺激しないように母親の育児を見守っていたようです。
だんだん慣れて
では、どのように成長を確認したのでしょうか。
今西さん「本当に監視カメラ越しでしか見られないです。できるだけ母親のイッちゃんを刺激しないようにしていましたけど、だんだん担当者が中に入ってくるのに慣れだしました。
飼育員が初めて自分のスマホで赤ちゃんの映像を撮れたのが2月に入ってからです。
映像は天王寺動物園のYouTubeにもあげていますが、すごくかわいいです」
やんちゃ盛り?
多田「人間の方が手をかけるとかはないですか?」
今西さん「ホッキョクグマの展示場は、陸の部分と水深3mのプールの部分からなっています。
赤ちゃんは生まれたては泳げないので、いまプールの水は全部抜いています。抜くと3mの段差ができるので、抜いた所に木の枝を敷き詰めて、落ちてもケガしないようにクッションがわりにしています。
一度、カラスを追いかけて落っこちたことはあるようです。
初めて下へ降りた時は、母親が下まで降りて、首をくわえてぶらさげて上がってきました。これもYouTubeにあげています。
母親も初産だったので、ちゃんと育てられるかなと不安でした。けど、結構肝っ玉かあさんで、子育ても肝を座えてちゃんとやっています」
多田「天王寺動物園の人気者になりそうですね」
動物の赤ちゃんはどれもかわいいものですが、すぐに大きくなるので今をお見逃しなく。
(みず)
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2021年03月24日07時20分~抜粋