多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

ホテルのアメニティにもサスティナブルな選択肢を。「竹製歯ブラシ」誕生秘話

ホテルに宿泊した際に何気なく使う、プラスティックの使い捨て歯ブラシ。
世界的に考えると、毎日かなりの数の歯ブラシが捨てられている計算になります。

3月8日放送の『多田しげおの気分爽快~朝からP•O•N』では、環境に優しい「竹製歯ブラシ」を2年がかりで開発した、株式会社豊和(名古屋市)の山本美代さんにお話を伺いました。

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「私がやるしかない」

店舗のデザインを手掛ける会社を経営している山本さんは、柄の部分が竹でできている「竹製歯ブラシ」を開発し、製品化しました。

そもそものきっかけは、出張先のホテルで歯を磨いていたときのこと。

突然「歯ブラシのゴミが世界中にあふれているビジュアルが、頭の中に広がった」と山本さん。

このとき、「膨大な量の歯ブラシが廃棄されている。環境に優しい歯ブラシを作りたい」と強く思ったといいます。

「『私が環境に優しい竹製の歯ブラシを作ろう!』と思うところがすごいですね」と感心しきりの多田しげおに、「性格的に思い込みが強いんでしょうね」と笑う山本さん。

「気づいちゃったので、私がやるしかないな」と感じた山本さんは、商品化へ向けて動き出しました。
 

日本中の歯ブラシ工場がNG

竹製の歯ブラシを作ろうと考え付いた山本さんでしたが、どうやって作ればよいのか検討がつきません。

日本中の歯ブラシ工場に片っ端から電話で問い合わせますが、すべて断られてしまいます。

この経験からわかったことは、「日本では竹の歯ブラシは作れない」ということ。

そこで山本さんは発想を転換しました。

山本さんの会社は、元々「割り箸の卸売販売」からスタートした会社。
そのつてで、今度は割り箸の製造会社に問い合わせをし、ようやく開発OKが出たのです。

多田「これもひらめきですよね!」
山本さん「発想の転換で、これがキーポイントになったかなと思っています」

 

竹と親和性の高い国民

しかし節がある竹は、「穴を開けると割れてしまう」という加工の難しさがあります。

竹の厚みを5ミリギリギリで加工してくれる工場との出会いで、理想の竹製歯ブラシを実現することができたんだそう。

「日本には古くから『竹取物語』があったように、日本人は竹と昔から親和性が高い国民なのかな」と山本さん。

「割り箸も口の中に入れているので、竹を口に入れても違和感なく磨ける」と感じているそうです。

ほのかに竹の香りがするため、いつも爽やかな気持ちで磨くことができることもポイント。

ヘッドの部分が海外の竹歯ブラシに比べて小さく、日本人の口腔サイズにもピッタリ合うことも「磨きやすい」とお客さんから好評なんだとか。
 

エコロジーでエコノミー

竹製歯ブラシは、従来のプラスティック製品と同様の耐久性があります。

とはいえ、やはり気になるのは価格。

海外製の竹製歯ブラシは、600~800円と高価なものが主流ですが、山本さんが開発した竹製歯ブラシは290円と安価な価格設定です。

「生活の中でも選択肢になるように290円で販売しています」と山本さん。

「多少高くても、何遍か使うことを考えれば、非常にエコロジーで結局エコノミーになりますね」と納得の多田。
 

エコな商品で環境問題を考える

「毎日使う歯ブラシなので、サスティナブルな、環境に良い選択肢を使うことで、毎日感じていただけるきっかけになれば」と山本さん。

エコな商品を使うことは、環境問題を考えることに繋がります。

竹製の歯ブラシを使うことはもちろん、山本さんの会社では「竹の綿棒」や「竹のクシ」も取り扱っているんだそう。

「竹の綿棒!そっちの話もまた聴きたくなってしまいました」と、多田は興味津々。

環境に優しい、サスティナブルな選択肢を広げた竹製歯ブラシ。

各地のホテルで、竹製歯ブラシが採用される日も遠くないかもしれません。
(minto)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2021年03月08日08時15分~抜粋

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