多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

中学生の発想が原点。香川県のソウルフード「たこ判」とは?

香川県には「たこ判」というソウルフードがあるそうです。いったいどんな食べ物なのでしょうか?

2月16日放送の『多田しげおの気分爽快~朝からP•O•N』では、香川県三豊市の「元祖たこ判 小前」の店長 小前哲雄さんに聞きました。

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たこ焼き+大判焼き

この「たこ判」の形ですが、東京では今川焼、大阪では回転焼き、東海地方では大判焼きと呼ばれているおやつを思い浮かべてください。
大判焼きは中身があんこですが、「たこ判」はその中身が大量のキャベツと天かすとタコ。

見た目は大判焼きで、味はたこ焼きというイメージ。
これに広島のお好み焼き用のソースをかけて食べるんだそうです。箸で割ると中はフワフワなんだとか。
 

中学生の発想

小前さん「大判焼きの片側に天かす、片側にキャベツをたっぷり入れて、出来上がりに二つを重ねるんですよね。分厚いので、一個食べたらお腹起きます」

「お腹起きる」とは讃岐弁でお腹いっぱい、満腹という意味です。

今では香川県のソウルフードになっているたこ判。
実は小前さんのお店で40年ほど前に作られたのがきっかけとか。

小前さん「私のお袋が、40年前に始めたんですけど、中学生がたこ焼きと大判焼きをしよって、たこ焼きの材料を大判焼きの形に入れたらどうやろか?いう中学生の発想なんですよ」

「たこ判」という名前も中学生がつけたそうです。
 

副業しながら焼いていた

小前さん「お袋が肝っ玉がよかってね、安くて、しかも一個買ったら一個サービスという形だったので、商売にならんかった。生活ができんかったです(苦笑)」

採算度外視だったため、小前さんは弁当配達の仕事もしながら店を手伝っていたんだとか。しかしこどもたちには喜ばれたそうです。

「たこ判」は三豊市から一気に広がり、今では香川県の「B級ご当地グルメ」とか「ソウルフード」と呼ばれています。
 

暴走族がやって来た

この「たこ判」が人気になったことで「小前」の客層も予想外に広がったそうです。

小前さん「暴走族が来だしてね。40年ぐらい前はよう流行っとったんですよ。暴走族がまた暴走族の仲間呼んでね、夜中じゅう、ブンブン走り回って寝られへんのですよ」

流石に夜中は材料が切れるので「たこ判」は焼けず、お母さんは暴走族におにぎりを握って食べさせていたそうです。
その連中も、お母ちゃんの言うことはよく聞いていたんだとか。
 

忘れられない味

「たこ判」の生みの親である肝っ玉母さんは、3年前に93歳で他界されました。
その昔、店を訪れていた暴走族は今…。

小前さん「たまに、ぽつぽつ来ます。今、60になってますからね。おじいさんですよ」

「たこ判」を買うともうひとつ、というサービスはもうないそうです。

小前さん「私は肝っ玉が小さいから。生活せないかんから(笑)」

暴走族がおじいさんになっても忘れられない肝っ玉母ちゃんの味「たこ判」。今では香川県のソウルフード。一度、本場で食べてみたいものです。 
(尾関)
 
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2021年02月16日07時42分~抜粋

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