多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

余震はいつまで続く?今こそ地震の備えを

2月13日23時頃、福島県沖を震源とするマグニチュード7.3の地震が発生し、福島県や宮城県で最大震度6強の激しい揺れを観測しました。この大きな地震もいわゆる東日本大震災の余震ではないか、と言われています。

そこで、2月15日放送の『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』では、余震とはどういうことをいうのかを取り上げました。

名古屋大学大学院環境学研究科教授の山岡耕春先生に電話で伺いました。

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想定内の地震

多田「こういった地震が起こることは想定内ですか?」

山岡先生「起こる可能性が高いことはわかっていました。東北地方の太平洋沖はもともと地震活動が日本の国内でも活発な場所です。
それに加えて2011年の東日本の地震の後、地震活動が活発な状態がいまだに続いていますので、この地域で比較的大きな地震が起きることは想定すべきであると思っていました」

多田「確かに、去年1年間だけみても、震度5弱以上の揺れを観測した地震が4回も東北地方で起きていますね」

山岡先生「関東から東北、北海道にかけては、非常に身体に感じる地震が多い場所です」

放送エリアである名古屋周辺と比べると、ざっと10倍くらいもの数になるそうです。
 

余震かどうか?

多田「13日の地震は活発な地震活動のうちのひとつと見るのか、あるいは、10年前の東日本大震災の地震の余震と見るのか、どう考えればいいですか?」

山岡先生「これが難しくて、地震調査委員会のレポートでも慎重です。もともと地震活動が活発な地域なのでそのひとつとして起きたのか、あるいは東日本大震災の後の余震で起きたのかは区別は難しいだろうということです。

東日本大震災直後に比べると、余震の数は30分の1と数は減ってきています。
直後ならこれを余震と断言できるところですが…

山岡先生「ここまで減ってくると、普段の地震なのか余震なのか、厳密には区別できません」
 

余震とは

多田「あらためて余震とはどういうものですか?」

山岡先生「地震が発生します。断層が急激にずれ動きます。それによって周りの歪みが乱されます。その乱れによってさらに地震が起きやすくなる場所があって、そういうところで起きるのが『余震』と呼ばれるものです」

さらに余震も地震のひとつです。そのため「余震にも余震があります」と続ける山岡先生。

 

東北地方はまだまだ注意

多田「東北地方で、これからも大きな地震が発生する可能性は大ということですか?」

山岡先生「その通りです。今回のタイプの地震でも20~30年に1回は起きるというものですし、それ以外にもさまざまなタイプが東北地方の沖合で起きますから、今後も身体に感じる地震は比較的起きやすいです」

多田「おとといの地震が余震であろうがなかろうが、それを決めること自体あまり意味がなく、とにかく大きな地震がよく起きるところで、またひとつありましたということですね」
 

南海トラフとの関係は?

この放送エリアである東海地方は、50年ほど前から東海大地震、東南海地震などの大地震に見舞われていると警告されています。

多田「この基本的な状況は変わりないですか?」

山岡先生「変わりないです。南海トラフの地震も100年程度に1回起きますから、近い将来起きることは間違いないです」

多田「13日の地震が引き金になって南海トラフに、ということはないですか」

山岡先生「これだけ距離が離れていますので、それは考えにくいです」

多田「前に大きな地震が起きてから何年くらい経っていますか?」

山岡先生「75年前です。そろそろ次のが来る時期に入っているということです」
 

地震の備えはナニをする?

多田「普段からの備えが大事ですが、一番優先して忘れてはならないことは何ですか?」

山岡先生「丈夫な家に住むことが最優先です。その次が家具や本棚を固定すること。
三番目は電気・水道が止まっても困らないように、普段から非常持ち出し品、食料を準備することだと思います」

多田「水と食べ物はすぐできますから、絶対にやらないといけませんね」

山岡先生「絶対やらないといけませんが、できることからやったからといって、災害が減るかというとそうではないことがあるのが難しいです」

多田「厳しいですね。ありがとうございました」
(みず)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2021年02月15日07時20分~抜粋

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