2月11日『多田しげおの気分爽快~朝からP•O•N』では、島根県の名物料理となった「サバしゃぶ」を取り上げました。
一般的なしゃぶしゃぶと違って、独特な食べ方だそうです。どんなしゃぶしゃぶなのでしょうか?
「漁師小屋麦穂」を経営している麦穂浩二さんに聞きました。
元々は漁師料理
元々は漁師の間で食べられていたサバしゃぶ。
使う汁はシンプルで、基本的には醤油と酒のみ。そこにタマネギのぶつ切りをぶち込むんだそうです。
タマネギは、かなり多めに入れることで、汁に甘みが出るそうです。
そこへ肝心のサバ。ブリしゃぶとか鯛しゃぶとかは、どっちかというと薄く切りますが、サバしゃぶのサバは?
麦穂さん「サバの皮を付けたまんま、黒い出汁で軽く煮る感じで食べていただくんですけどね。うま味が皮と身の間に含まれているんです。漁師は美味い食べ方を知っているということですね」
知名度は低いが味は一番
サバしゃぶは文字通りのしゃぶしゃぶなので、当然ながら煮込むことはしません。
麦穂さん「皮がついてるので、そこに熱が入ればもう食べます。ミディアムレアぐらいな感じですね」
「足が早い」と言われるサバは鮮度が命。島根では使うサバ自体が新鮮。
島根県のサバはブランド化されておらず、有名ではありませんが、非常に美味しいそうです。
麦穂さん「山陰沖のサバは、僕はどこにも引けを取らないぐらい美味しいと思ってます。『ここのサバは日本で一番おいしい』と自分ではそう言ってます」
そのまま食べる
一般的にしゃぶしゃぶというと、しゃぶしゃぶした後、ポン酢で食べるイメージですが、サバしゃぶは出汁自体に味がついているので、そのまま食べるそうです。
麦穂さん「これは独特で、どうやらその島根半島だけの食べ方のようなんですよ」
島根半島はそもそも醤油も美味しく、酒も美味しい地域。そこに美味しいサバです。
麦穂さん「ですから、当たり前に美味しいですね」
出汁の味をまろやかに甘くするために入れたタマネギにも味が染みているそうで、サバの後に食べるととても美味しいんだとか。
麦穂さん「酒も美味しい地域なので、とても合います」
お酒を飲みながらのサバしゃぶ。美味しそうです。
麦穂さん「年中、美味しいのは美味しいんですけども、特に秋から脂が乗り始めて、寒い時期は美味しいですね。とっても幸せな気分になると思います」
地元の食文化をメニューに
サバしゃぶは、島根県でも特に松江市の名物料理になっていますが、始めたのは20年程前だそうです。
その頃は、サバしゃぶを出している店は全くなかったんだとか。実はこのサバしゃぶを考案したのは麦穂さんでした。
麦穂さん「港町の同級生がおりまして、昔、新しいブランドの店を立ち上げる時期があって、その時に何か漁師料理がないかなっていう話をしてたんです」
そこでサバしゃぶを導入してみると、じわじわとやり始める店が増えていったとのこと。今ではすっかり島根県の名物料理に。
麦穂さん「漁師がこうやって食ってたよっていう、いわゆる食文化ですね。食文化をメニューにしたんです」
最後に、やっぱり麦穂さんの店が一番美味しい?という質問に「元祖って謳っておりますので、どこよりも美味しく出せるようにベストは尽くしております」と自信をもって答える麦穂さんでした。
(尾関)
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2021年02月11日07時38分~抜粋