『多田しげおの気分爽快!!~朝からP•O•N』では、「日本全国47の旅」と題して毎週ひとつの県を紹介しています。今週は山形県。
1月25日の放送では、山形蔵王の「樹氷」を取り上げました。
樹木が雪と氷で覆われる巨大な姿がまるで怪物のように見えることから、地元では「スノーモンスター」と呼ばれています。
この神秘的なスノーモンスターについて、蔵王ロープウェイ 営業企画部課長の齋藤好美さんにお話を伺いました。
樹氷だらけの「樹氷原」
山形蔵王の樹氷は、針葉樹のアオモリトドマツ(オオシラビソ)に着氷が起こったもの。
アオモリトドマツは、気象条件が厳しい標高1,600メートル前後の場所では5メートルほど、標高が低い1,400メートルのところでは15~20メートルの高さに育ちます。
大木が雪と氷に覆われて、さらに大きな塊になったものが樹氷です。
山形蔵王はアオモリトドマツの群生地のため、一面が「樹氷原」という樹氷だらけの光景になります。
見上げるほどの大きさ!
実は10年ほど前、樹氷を見るために蔵王ロープウェイに乗ったことがあるという多田しげお。
ロープウェイの終着駅から外に出た多田の目の前には、爽やかに晴れ渡った青空と、見上げるほど大きなスノーモンスターが!
「氷の塊がボン!とあって。そのすぐ向こう側にボンとあって。ボンボンボンボン、ブワー!っと並んでるんですね」と、その光景を語ります。
蔵王ロープウェイは樹氷原の中に山頂の駅舎があるため、「駅を下りると目の前に樹氷原が広がっている」と齋藤さん。
「圧倒的な神秘というか。ものすごいものが並んでますね」と、多田は自然の造形美に感嘆します。
眼下に眼前に樹氷を楽しむ
その前の日にも山頂まで上っていた多田でしたが、その日は吹雪で視界はおよそ2~3メートルほど。
「外に出て行ったら、突然目の前にデカイ氷の塊がドカーンと出てくるんですわ。怪物に巡り合ったような」と、まさに「モンスター」の異名がピッタリだったと振り返る多田。
山形蔵王の樹氷は「スノーモンスター」のほか「アイスモンスター」とも呼ばれ、このモンスターを見るために海外からも多くの観光客が訪れています。
ロープウェイの中では眼下に樹氷を望み、下りてからは眼前に見る。
樹氷を異なる角度から楽しめるのは「山形蔵王だけかと思います」と齋藤さん。
山形蔵王独特の気象現象
蔵王ロープウェイがある「蔵王連峰」の西側には日本海があり、その間に標高1,900メートル弱の「朝日連峰」という山脈があります。
日本海で温められた水蒸気が朝日連峰を超えて冷やされ、空気中の不純物がなくなった状態の「過冷却水滴」が蔵王連峰に飛んできます。
これがアオモリトドマツにぶつかって弾けて凍り、どんどん成長していくのが樹氷というわけです。
これは山形蔵王独特の気象現象です。
今年の樹氷の出来は?
「今シーズンの樹氷の出来はどうなんですか?」と興味津々な多田に、「11月上旬から順調に着氷現象が進んでいたんですが、1月前半に2度ほど南風がちょこっと入ってバラバラと落ちてしまったときがあった」と齋藤さん。
樹氷はガラス細工のように繊細なもの。
横風でやや落ちてしまったものの、寒さが続いているためまだまだ成長は続いているとのことです。
樹氷の最盛期は1月下旬~2月中旬まで。
「今シーズンもすごいモンスターがたくさんできあがるといいですね!」とワクワクする多田でした。
(minto)
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2021年01月25日07時41分~抜粋