多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

BTSで注目!世界の徴兵制度はどうなってるの?

去年の年末あたり、韓国の人気アイドルグループBTSをめぐり、世界的に活躍するポップアーティストに軍隊の入隊を30歳まで延期できる法案が、韓国の国会で可決されました。そこで日本でも韓国の徴兵制度が話題になりました。

1月13日放送の『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』の「朝PON」では徴兵制度を取り上げました。

CBC論説室のの石塚元章特別解説委員に話を聞きました。

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BTSと徴兵制度

自衛隊は軍ではないので、日本は理屈として徴兵制度は存在するはずがないお国柄です。

韓国には徴兵制度があります。法律で、健康な男性は18~28歳の間に、全員20カ月間の兵役につく義務があると決まっています。

ところが、活躍したポップスターについては30歳まで延期できると法律が改正されました。それによって、BTSはあと2年間は同じメンバーで活動できることになりました。

その国に軍があれば、兵士はどう集めるか、そこに徴兵制度が出てきます。
徴兵制度とはそもそも何でしょうか。

石塚「歴史的に権力を持った人が国を維持していくためには、税金を納めさせるのと、兵隊をやれという二つが大きなポイントとなります。兵役の義務と納税の義務です」

古代から兵役の義務は重要だったというわけです。
 

スイスの場合

現在国連加入国はおよそ190ありますが、ほとんどの国が軍を持っています。その兵士をどういう形で徴兵するかという問題です。

法律で義務としていわゆる徴兵制度を設けているのは、だいたい60カ国ほど。
永世中立国と言われるスイスにも軍があって、徴兵制度があります。

石塚「スイスは国民皆兵です。スイスは中立を守るためには強くなくてはいけない。これを武装中立といいます。

男子は18歳になったらいったん、みんな兵隊です。まず1ヶ月くらい全員訓練を受けます。鉄砲の打ち方くらいは全員が知っているという建前です。
年に1回くらい訓練を受ける。銃を配給されているので、家の天井裏に置いておくこともできます」

永世中立国だからこそ強くなくては、という考え方のようです。
 

目の前に敵がいる国

他に徴兵制度のある国の例を挙げる石塚解説委員。

石塚「一番わかりやすいのは目の前に敵がいて、ほぼいつ戦争になるかわからないという韓国です。
北朝鮮とは休戦しているだけでいつ攻められるかわかりません。

北朝鮮もあります。中国は徴兵制を敷いていますが、志願する人が多くて、志願兵だけで徴兵しなくても兵隊が足りていると言われています。

イスラエルもアラブの国の中にユダヤの国を作ったので周りは敵です。男性は3年くらい、女性は2年の兵役があります。

ヨーロッパはどんどんなくなりつつあります。スイス、オーストリアは永世中立国ですが、徴兵制があります。
イギリス、ドイツは一時ずっとありましたが、最近なくなってきました」

なくなった国にも軍はありますが志願兵、自ら手を挙げた、いわば職業的な兵隊が多いようです。
 

アメリカの事情

石塚「アメリカは少し前から選抜徴兵登録制度といって、全員男子18歳以上になったら、25歳くらいまで名簿を作っておく。
徴兵はしないけど、いざとなったら『お前、兵隊に来い』と言えるような顔ぶれの名簿を作っておこうというシステムがあるようです」

多田は「各国いろんなパターンで兵士を徴兵して軍を構成している。日本も考えなくてはならない問題ではあります」とまとめました。

日本では徴兵制度と聞くと昔の軍国主義のなごりのようなイメージがありますが、世界的にはまだまだ現役の制度のようです。
(みず)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2021年01月13日07時23分~抜粋

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