多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

麻雀牌メーカーが和歌山県産「真妻わさび」を復活した理由

最高級の国産ワサビとして、全国で栽培されているのが「真妻わさび」。
実は和歌山県がその発祥ですが、県産のものは現在希少種となっています。これを復活させたのが和歌山県御坊市の樹脂メーカー、大洋化学株式会社です。

10月21日『多田しげおの気分爽快~朝からP•O•N』では、「真妻わさび」の復活について広報の松山弘樹さんに聞きました。

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和歌山県がルーツ

「真妻わさび」はワサビ界のキング・オブ・キングとも呼ばれる高級品種です。

現在の主な栽培地は静岡県ですが、そのルーツは和歌山県印南町川又(旧真妻地区)にありました。
「真妻わさび」の名前もこの地名からきています。

真妻地区でのワサビ栽培が盛んだったのは昭和30年から40年頃。
当時は全国有数の生産量を誇っていましたが、今では生産農家がわずか数件にまで減少してしまいました。
 

全てが最適な工場

ルーツの地で「真妻わさび」を復活させたのが、和歌山県御坊市にある大洋化学。
工場で「真妻わさび」を作り始め、軌道に乗ってたくさんのワサビを生産できているようです。

もともと大洋化学は自動車部品やマージャンパイをなど手掛ける樹脂メーカー。
LED照明も手掛けており、太陽光の代わりに使えば水耕栽培に活かせる、ということでワサビ作りに参入したそうです。

しかしワサビ栽培には様々な苦労があったんだとか。

松山さん「本ワサビを食べたことがなかったぐらいのメンバーでワサビ作りを始めたんで、どのようにワサビが成長していくのかさえわかってなかったんです」
 

ワサビの花を見てびっくり

ワサビは非常に栽培が難しいと言われています。
気温、室温の管理、あるいは水温はどのように調整しているのでしょうか?

松山さん「通常の農業用のハウスの中にもう一つハウスを作りまして、ハウス・イン・ハウス状態にしております」

二重のハウスで密閉した状態の中で、エアコンの冷気で室内を18度に保っているそうです。水温もワサビの適温といわれている15度前後で調整し、水耕栽培システムで水を循環させているため、大量の水を使用しなくてもいいそうです。

さらに水には銀イオンを溶け込ませていて、あまり汚れないんだとか。
 

成長させすぎて種まで獲れた

太陽光の代わりにLED照明を使ったのは前述のとおりですが、こんな失敗もあったそう。

松山さん「LEDライトの照明を長い時間当てたもんですから、異常に成長しまして、花まで咲いて、本来のワサビ本体の部分が成長しなかったっていう失敗もありました。びっくりしました。種まで獲りましたからね」

試行錯誤を繰り返して、現在は1,000本のワサビを順調に栽培しているそうです。

「真妻わさび」の特徴を改めて聞きました。

「辛みが強いですね。でも、ふくよかな甘みもありっていう、そういう表現でしょうか」

最後にワサビを使った、美味しい料理を伺いました。

「脂の乗ったステーキ、あるいは焼き肉を、真妻ワサビで中和されて非常に美味しく食べられると思います」
(尾関) 
 
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2020年10月21日07時44分~抜粋

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