多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

新型コロナ撲滅に新たな治療薬を日本で開発!その治療の仕組みとは?

新型コロナウイルスの感染が判明した人の数が横ばい状態となっている今、一刻も早い治療薬やワクチンの完成が望まれています。
そんな中、10月14日に藤田医科大学(愛知県豊明市)が新たな治療法の開発に乗り出すと発表しました。

翌15日放送の『多田しげおの気分爽快!!~朝からP•O•N』では、今、注目を集めている「キラーT細胞」を使った治療法について解説しました。

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新薬の治療の仕組み

これから研究を進める治療薬の仕組みですが、京都大学が持っているiPS細胞の技術を使って、「キラーT細胞」と呼ばれるものを作り、これを患者に投与することで回復を促すというもの。

この「キラーT細胞」とは、いったい何なのでしょうか。

血液の中にある白血球は免疫機能を持っていて、体内に侵入してきたウイルスや細菌から体を守る働きがあるのですが、この白血球にはいろいろな種類があります。

その1つにT細胞というものがあり、さらにその中の1種がキラーT細胞。

「キラー」というのは殺す人のことを指しますが、これはウイルスが感染した細胞にとりついて排除する高い能力を持っていることから、この名が付いています。

つまりキラーT細胞は、ウイルスに対する最強の攻撃部隊というわけです。
 

治療薬ができるのはいつ頃?

この研究では、新型コロナを攻撃するための遺伝子をiPS細胞に導入し、副作用の少ないキラーT細胞を作りあげ、それを患者に点滴で投与することが考えられています。

研究がうまくいけば、「これで新型コロナウイルスを恐れる必要はなく、以前のような生活様式に戻れる!」と言いたいところですが、残念ながら喜ぶのにはかなり早いよう。

というのも、2~3年後の臨床試験開始を目指しているというスケジュールのためで、実際に一般に出回るのはさらにその先ということになります。

人命にかかわる研究である以上、安全性を確保するのに十分な時間が必要ということでしょう。

この治療の仕組みは他の病気にも活用できる可能性もありますので、新型コロナのためだけに研究されているわけではありません。
一般的な薬の開発としては長くないのかもしれませんが、ある程度の時間をかけて研究する価値があるとも言えそうです。
 

コロナはすぐに終息しない?

一方で、2~3年経ってもまだ新型コロナは完全に終息はされないだろう、場合によってはまだそのままだったり、さらに拡大するだろうという見方もできるかもしれません。

その点において、多田しげおは最後に「多くの医療関係者が『終息するには2年、3年かかるかもしれませんよ』とおっしゃってますけど、こういったことからもやっぱりそうなんだと。『withコロナ』長い付き合いで何とかやっていくということでしょうね」とまとめました。

新型コロナに過度に恐れる必要はないのですが、新型コロナの感染者が日本から全くいなくなるというのは、すぐには起きなさそう。

新型コロナとの戦いは、これからも長期戦になるつもりで、今までどおり衛生面などに気をつけておく必要がありそうです。
(岡本)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2020年10月15日08時06分~抜粋

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