新しい生活様式では、外出する時には基本的にはマスク着用がエチケットとされています。
改めてマスク着用による新型コロナウイルス感染防止への効果をおさらいしましょう。
9月9日放送の『多田しげおの気分爽快!!~朝からP•O•N』では、「マスクの効用」について理化学研究所のチームリーダーで神戸大学大学院の教授、坪倉誠先生に聞きました。
飛び散る飛沫をブロック
「人がしゃべった時、口から"飛沫"と呼ばれる、非常にたくさんの液体が飛ぶんですね。マスクは、その飛んだ液体をブロックする効果と、その飛沫を遠くに飛ばさない効果、その2つの効果があります」
本人は感染していないと思っていても、発症していないだけで感染している可能性があります。
喋るだけでも飛沫は2メートルぐらいは飛ぶ可能性があります。マスク着用の一番大切な効果は自分の飛沫を飛ばさないことにあります。
「息を吸い込んだ時に、空気中に漂っている飛沫をマスクがブロックしてくれるんですね。つまり自分の身体の中に入ってくる飛沫を介したウイルスを、ある程度ですけども、ブロックすることができる。自分を守ることができるということですね」
ウイルス単体では飛ばない
マスクの効果について語る坪倉誠先生。
ウイルスのサイズは0.1ミクロンほどと、繊維よりも明らかに小さいため、マスクをしていても隙間を通って入ってくるという誤解がありました。
しかしウイルスが単体で空気中を漂ってることは、まずないそうです。
たいていは、エアロゾルと呼ばれる小さな飛沫と混ざり合った形で飛んでおり、ある程度大きなサイズの液体状になって飛んでいるわけです。
またエアロゾルは空気中で振動しているため、繊維の穴よりも小さくても通りにくくなるそうです。
「残念ながら100%ではないんですが、マスクをつけていないケースと比較すると、身体の中に入ってくるエアロゾルの量は1/3ぐらいまで減らすことができますね」
マスクにはある程度ウイルスをブロックする効果があるわけです。
正しいマスクの付け方
「鼻からは飛沫が出ないからと考えておられるのか、よく鼻を出してマスクをしている方がいるんですね。自分を守るという意味であれば鼻まで覆った方が絶対いいですよね」
特に鼻とマスクの間は、大きな隙間ができないように注意しましょう。
「例えば市販のものであれば、鼻のところに必ず金属の板がついてて、形を自分に合わせることができますよね。あの部分を自分の形になるように調整をすることが非常に重要かと思いますね」
室内で人がいるところではマスク着用が義務と言っていいでしょう。
ところが屋外の誰もいないところで律義にマスクをしていても意味がありません。マスクの効果の理屈を知り、上手にマスクを使用しましょう。
(尾関)
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2020年09月09日07時21分~抜粋