多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

在職日数でトップ!自民党の二階俊博幹事長ってどんな人?

9月8日で自民党の二階俊博幹事長が在職日数でトップになりました。今日で1,498日、通算でも連続日数でも、歴代単独トップです。

そこで今日の『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』では、そもそも自民党の幹事長とはどういう役職か、二階俊博氏はどんな人かを取り上げました。
CBC論説室の石塚元章特別解説委員が解説します。

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二階俊博さんとは?

二階俊博幹事長は1939年(昭和14年)生まれの81歳です。出身は和歌山県。中央大学の法学部を卒業して、政治家になりました。

和歌山県議会議員からスタート、やがて衆議院議員に立って、いろいろな内閣で運輸大臣、経済産業大臣を歴任して、2016年8月に自民党の幹事長というポストに就任しました。
二階幹事長は、このところ存在感を高めてきています。
 

幹事長は自民党のトップ

多田「自民党の幹事長とはどんな仕事をする立場ですか?」

石塚「自民党のトップは総裁です。与党ですから総裁は、事実上総理大臣です。
総裁の下に補佐するという意味で幹部がいます。幹事長、総務会長、政調会長、最近はこれに選挙対策の委員長をいれて、党四役と言います。

多田「自民党の場合は、党のトップが日本の総理大臣もしている」

石塚「党のナンバー2だけど、自民党の場合、事実上のトップが幹事長。党務全般をしきっています。
人事、お金、選挙の候補者を誰にするかという人選、また、党のスポークスマンもします。

人によってうまくこなして力をつけていく人と、うまく利用できず総裁の言いなりになる人と、人によって違います。その中で二階さんはとりわけ上手にポジションを生かす人です」
 

総理になる人、二番手でいい人

多田「これまでどんな人が幹事長だったのでしょうか?」

石塚「これまで日数のトップは田中角栄さんで、2回やっています。足した日数です。二階さんは連続でこの日数です」

多田「田中角栄さんはこの幹事長をステップにして、総理大臣になっていった人です」

石塚「二階さんはたぶんその気持ちはないでしょう。
過去の幹事長の顔ぶれを見てわかるのは、このうち12人が総理になっています。岸信介さん、中曽根さん、竹下さん、橋本龍太郎さん、安倍さん、麻生さんなど。

逆に何十人かは総理になっていない。小沢一郎さん、野中広務さん…分けると、ステップにして総理になる人、別に総理でなくていい、二番手でも力をもっている人」

多田「政治信条より生きざまの違いですね」

石塚「二階さんは後のタイプです」
 

二階さんの実力

多田「二階俊博さんが、今ますます存在感を高めているのはどうしてですか?」

石塚「本人の実力、考え方。しっかり布石を打って、情報を集めて、というのは上手です。
二階さんは一度自民党を出ています。10年、外をまわって戻ってきた人です。それなのにこれだけ力を発揮するのは珍しいです。

二階さんの実力を一番感じたのは、安倍さんの総裁任期を延ばしたことです。2選までだったのを3選でもいいと言いだして、その方向に行った。剛腕ぶりが伺えますね」

多田「立ち回りが巧みな人ですね」
 

数を集めるのが上手

石塚「あと数を集めるのが上手な方で、二階グループは一時3人くらいになりましたが、今は47人。集め方が主義主張あまり関係ない。数があればいい」

多田「あまり大物はいないですね」

石塚委員「一部はいますが、スキャンダルを起こすような議員が多いと言われています。
入れてくれた側から言わすと『二階さんは入れてくれた』という恩義を感じる。

今回、菅さんを総理候補に押し上げる力があったのも二階さんはいち早く『菅さんで』、とうまく動いたと言われています。二階派はそういう人が多いからまとまりやすい」
 

次の狙いは?

多田「二階さんはここをご自身の政治家としてのゴールにしているのか、これから先も何か狙っているのか」

石塚「目の前のことでいうと、おそらく菅さんが総理になったらもうちょっと幹事長を続けさせてもらいたい。組閣と党の役員人事があります。

ご子息が和歌山にいるので、地盤をちゃんと引き継げるまでは実力を持っていたい。たぶん総理になりたいとかはない。お歳もありますし」

多田「おそらく菅さんが次の総裁になり、党の役員人事で幹事長二階さんが再選されるかどうかですね」

政治は表立って目立つ人だけが力を持っているわけではないのですね。二階幹事長の今後を注目しましょう。
(みず)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2020年09月08日07時20分~抜粋

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