多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

なぜ熱が出る?体温計の測り方は?体温あれこれ

コロナ禍となって以降、商業施設や病院に入る前に検温された経験のある方が増えています。

8月26日放送の『多田しげおの気分爽快!!~朝からP•O•N』では、「体温」をテーマに、名古屋大学大学院医学系研究科統合生理学教授の中村和弘先生に聞きました。

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体温が37℃前後の理由

「身体の中には様々に機能する『酵素』と呼ばれるタンパク質があるんですけれども、その機能を適切に維持することができる温度が、だいたい36℃から37℃ぐらいの温度だということです」

地球環境の中で人間が進化していく過程で、37℃近辺の体温が最も都合よく生きられる温度だと決まってきたんだそうです。
体温の歴史は人類の歴史ということ。壮大です。
 

発熱は身体を守る

新型コロナウイルスに感染した場合、症状の一つとして熱が出ます。
これに限らず、病気になるとなぜ体温が上がるのでしょうか?

「ウイルスとか細菌なんかが増殖するのに都合のいい温度が、体温の近辺37℃ぐらいなんです。しかしそこから1℃とか1.5℃上げると都合のいい温度から外れて、増殖するスピードが落ちることが知られています」

また体温を上げると、一部の免疫細胞の攻撃力が活性化するとのこと。
免疫系の攻撃力を上げて、病原菌とかウイルスから身体を守るんだそうです。
 

体温測定のベストタイム

毎日体温を測ってる人もいると思いますが、1日のうち体温を測るベストタイミングはいつなんでしょうか?

「決まった時間に測りたいならば、寝起きに測られるのが一番安定してるかなと思います」

体温は1日に約1℃ほど変動するそうです。寝ている間や朝方にかけては体温が低く、目が覚める前ぐらいから体温が上昇を始め、昼間の活動期は体温が高くなるんだとか。

いつ測るかによって体温は大きく変わってしまうので、継続して測るなら朝イチということでした。
 

正しい体温計の使い方

正しい体温計の使い方を中村先生に尋ねました。

腕を上げると、脇のところに窪みがあります。その真ん中に、体温計を縦にして検温部が上になるように当てます。その時しっかり脇を締めること。
できれば空いてるほうの手で、脇を閉じている方の腕を軽く押さえるといいそうです。

そのまま、水銀式の体温計の場合は10分程度、電子検温計の場合はアラームが鳴るまで、じっと動かずに待っていてください。

ちなみに、おでこなどに向けて、一瞬で体温を測る非接触型の体温計もあります。
仕組みは人体から出る赤外線を測定して、そこから身体の内部の温度を推定しているんだそうです。
 

平熱が低い人

中には平熱が低い人もいます。平熱が低いと何か問題はないんでしょうか?

「1℃程度だったら大きな影響はないと思うんですけれども、36℃を下回るような35℃台のような体温になってきますと、少しずつ身体の機能が弱くなっていくことが、可能性として考えられると思います」

低い平熱で元気に生活できていれば問題ないそうですが、身体に不調がある場合は、体温が低いということが、その原因の一つだという可能性があるそうです。
若い女性の中には、低い体温に憧れがある人もいるそうですが、それは間違った憧れです。

低い平熱を上げたい人にオススメなのが運動。
運動自体でも身体が熱を持ちますし、さらに筋肉がつきます。
筋肉は熱を出すので、平熱を上げたい人は運動して筋肉をつけるといいそうです。 
(尾関)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2020年08月26日07時20分~抜粋

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