多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

「ハザードマップ」は、どう使うのが正しい?

最近、雨が異常に降ったとき、ハザードマップを見るようにと言われます。ハザードマップとは、災害が発生したときに、危険と思われる所や避難場所などを地図にまとめたものです。

8月25日放送の『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』では、この「ハザードマップ」を取り上げました。

そもそもハザードマップとはどんなもので、誰が作っているのでしょう。さらに、私たちはどのように利用すればいいでしょうか。
多田が名古屋大学減災連携研究センターの特任准教授、倉田和己先生に伺いました。

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ハザードマップとは?

ハザードマップとは、地域でこれから将来起こりうる災害のことを市民がちゃんと理解するために作られた情報です。

さらに詳しく言うと、地震のハザードマップというものであれば、地震が起きたときに地域の中でどこが震度が大きくなるか、どこが液状化するか、津波はどのあたりまでくるのか。そういったことが地図になっています。

洪水ハザードマップであれば、豪雨とか台風の時に、どこが何メートルくらいの深さで浸水するのかというものが絵になっています。

多田「ハザードマップとは、これから起こりうる災害が具体的に地図になって表されているものですね」
 

どう作られている?

多田「例えば地震のハザードマップはどう作っていくのでしょうか?」

過去の地震の調査結果なども踏まえながら、次にこのくらいの地震が起きたらと仮定します。

仮定した地震をスーパーコンピュータのようなものの中で実際に起こします。
そうすると、地震の揺れがコンピュータの中でじわじわとやってきて、その市町村に到達します。
その市町村が揺すられて、例えば何丁目は震度いくつと、揺れの大きさが計算結果として出ます。
今度はその揺れの大きさを使って、液状化をするかどうかの判定がでます。
 

更新されている

多田「最近、雨の降り方が変わっています。となると、ハザードマップも刻々と更新されています。スーパーコンピュータも更新されているので、ハザードマップは随時更新されているものです。

自治体がホームページに掲載していますから、自分の住んでいるところを随時チェックする必要があります。

しかし、見るだけではダメだそうです」
 

見て行動する

多田「ハザードマップのちゃんとした使い方は?」

何のためにハザードマップが配られているかというと、それを見た市民の方ひとりひとりが自分の対策をやっていただくためです。
自分がとるべき防災対策を考えて、それをやる。行動するまでがハザードマップの活用の仕方です。

例えて言うと、洪水のハザードマップが市から配られてきました。
それを見たら、自分の家のあるところが最大1m浸水するとなっています。
ほとんどの方は「あぁ怖い、自分が生きているうちにならないといいな」と感じる。

しかし、感じるだけでは意味がないです。仮に1m浸水するなら、自分は水が来る前にどこに避難するのか。
家族構成、避難所の位置、移動手段など条件はひとりひとり違います。

自分はどれくらい時間的余裕をもって避難を開始すればいいのか。
水が来た時に、家財や車をどう水から守るべく高いところに上げておくか。避難する時に持ち出し袋に何をどのくらい入れておくべきか。
そういう具体的に考えておくべきことがたくさんあるわけです。

マップを見て、自分に必要なことを考えて行動するところまでぜひやっていただきたいと思います。
 

避難所まで歩いてみる

多田「ハザードマップを見て、もしそうなった時にどう対応するかをちゃんと考える。そして避難所まで一度歩いてみる。

すると、小さな川に気付いて、これはあふれそうだからこの道は通れない、では別にとか、実際の行動をとってみる。避難訓練ですよね。

一度とった行動は何かあった時にとても行動がスムーズになります。ここまでやって初めてハザードマップを活用したことになります。
それぞれの自治体のホームページで簡単に見られるようになっています」

ハザードマップを見てどうすればいいかは、最後は自分自身にかかっているようです。
(みず)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2020年08月25日07時17分~抜粋

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