今年のお盆は新型コロナウイルスの影響で帰省ができず、お家で過ごすという方もいらっしゃると思いますが、そんなまとまった時間がある時こそ、過去の名作映画を観てみるのはいかがでしょうか?
8月10日放送『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』では、「007シリーズ」について映画評論家の広江邦生さんが解説しました。
60年近く続く人気シリーズ
『007』は言わずと知れたスパイを題材にした映画で、1作目は日本では1963年(昭和38年)に公開。
「ドクター・ノオ」というタイトルでしたが、邦題『007は殺しの番号』というものでした。
イギリスの秘密情報部は実在するのですが、そこに所属する架空の人物「ジェームズ・ボンド」が主役で、彼のコードナンバーが007というわけです。
現在まで24作制作されていて、さらにこの秋には25作目が公開予定ですので、なんと60年近くも続いていることになります。
24作ある中から広江さんが今回、紹介するのは2作目の『007 ロシアより愛をこめて』です。
女性にも人気の高い作品
舞台は1960年代冷戦下のソ連で、「スペクター」という秘密結社にボンドが立ち向かうという内容。
タチアナという女性がイギリスに亡命を希望し、その手みやげにソ連の最新式暗号機を持ち出してくるという話を秘密情報部に持ち掛けます。
そして、タチアナはその仲介役としてボンドを指名するのですが、その時点で罠ではないかと感じつつも、暗号機を手に入れたいというボンドはイスタンブールへ。
しかし、これはスペクターが仕掛けた陰謀で……といったお話です。
主役を演じたのは、初代ジェームズ・ボンドのショーン・コネリー。
もう1人の主役といえるボンド・ガールは、今作ではタチアナという女性を演じたダニエラ・ビアンキ。
広江さんは今回、007シリーズの中でも一番人気が高かった映画として、『ロシアより愛をこめて』を選びました。
007シリーズの魅力
また、広江さんは007シリーズそれぞれの作品について、たくさんの見どころがあると語りました。
広江さん「アクション映画なのに女性にも人気があるんですよ。
なぜかというと、テーマ音楽が毎回、ビッグアーティストの歌が入ってくる。それから海外の見て歩きをするのと、ボンドガールのファッションが見どころで」
映画の公開当時は、目にする海外の情報は限られていたでしょうから、物語の本編はもちろんのこと、映っているあらゆるものが新鮮に感じられたかもしれません。
広江さん「映画のトップタイトルのシルエット、実は1作目は取りあげられてなかったんだけど、2作目からタイトルのシルエットが毎回違ってますから、その魅力。
あとは秘密情報部のQから与えられた武器ですね。例えばいろいろな役割を持つ時計だったり、仕掛けのあるライターであったり、靴底に仕掛けた武器だったり、それから一番大きなボンドの備品は車ですね。
最初のボンド・カーはアストンマーティンですけど、毎回作品によって変わってきます。
(小説では)11作目(映画としては5作目)に日本を舞台にした時は、トヨタの2000GTになりました」
あらためて「毎回、その楽しみが網羅されていますので、お客さんから見ればすごく楽しい映画、この映画の持っている魅力はそこだと思います」とまとめました。
(岡本)
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2020年08月10日07時34分~抜粋