多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

セミが鳴くと梅雨が明ける?セミと梅雨明けの本当の関係

ここのところ、朝からセミの鳴く声が聞こえるようになりました。

セミが鳴く=梅雨明けというイメージがありますが、本当にそうなのでしょうか。

7月22日放送の『『多田しげおの気分爽快!!~朝からP•O•N 』、気象予報士でもある沢朋宏アナウンサーがリスナーの質問に答える「沢君教えて!」のコーナーには、セミと梅雨明けいついてのおたよりが寄せられました。

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晴れたから土の中の温度もあがった

「最近『朝PON』でもセミの話題がよく出てきますよね。セミは土の中で育って、土の中から出てきて木に登って変身して、鳴き始める。
つまり、セミが土の中から出て来ることが、梅雨明けの証拠だと思うんです。土の中ってどうなってるんですか?」(Aさん)

土の中の温度も、当然夏が近づけば上がってきます。

しかし、気象庁は土の中の温度を探るという調査はしていません。

その理由は、土の中の温度が上がるから気象現象に変化が起きるというわけではなく、「晴れたから土の中の温度も上がった」という結果にすぎないからです。
 

東京のセミはまだ鳴いてない

『ゴゴスマ~GOGO!Smile!~』(CBCテレビ)に出演中の沢アナ。

関東から来ている出演者の方が、「東京ではセミは鳴いてない!名古屋に着いて新幹線のドアが開いたら、セミが鳴いてるからビックリした!」と話していたんだそう。

それもそのはず、名古屋はここ数日30度超えが続いているものの、東京は連日10度ほど低い気温でした。

つまり、セミが鳴く鳴かないは、気温と密接な関係があるのです。

「太陽の力で土の中の温度も高くなってきて。結果、ここ2~3日晴れたことによって、土の中の温度は梅雨明けみたいな状態といっていいんですかね?」という多田の質問に、「それは、なかなか言い切れない」と沢アナ。
 

「俺、どう鳴いたらええの?ジジッ」

気温は、太陽の力だけではなく、南からの風でも上がります。

どちらの原因で気温が上がってきたのかという判断はなかなか難しいため、梅雨明けの定義は「暑くなること」ではなく、「晴れの日が続くこと」。

このように、土の中の温度の上昇とセミが地中から出てきて鳴き始める時期は、きっちり連動しているわけではないので、「セミが鳴く」=「梅雨明け」という図式は成り立たないということです。

「しかしながら、私もセミの気持ちになって考えると」と沢アナ。

「7年近く土の中にいるわけですよ。1週間をかけて出てきた時が梅雨だったあら、『俺、どう鳴いたらええの?ジジッ』ってなるんじゃないですか?」

沢アナは、間違えて梅雨時に地表に飛び出してしまったセミの悲哀を語ります。
 

セミの鳴き声は断末魔の叫び?

しかし多田は、「昆虫研究者の方に聞いた話」として、沢アナに発想の転換を促します。

「そういう風に考えるのは、人の勝手であって。セミにとってみれば、地中の7年間こそ極楽で幸福なシーズンで。

最後に地表なんかに出て行かなきゃいけない、という断末魔の鳴き声で。『はぁ~あ』と思って鳴いているという風に考えてもいいんじゃないですか、と」

昆虫研究家の方のさすがの発想に「はぁ~目から鱗です」と感心する沢アナ。

人間目線ではなくセミ目線で考えると、地中での幸せな7年間、地上での悲しい7日間というとらえ方もできるようです。
(minto)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2020年07月22日08時38分~抜粋

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