多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

新型コロナウイルスの現状 東京で感染者100人超えをどう考える?

先週あたりから新型コロナウイルスの新たな感染者が増えています。
特に首都圏でその数字が高くなっており、7月5日は東京都では111人の新たな感染者がありました。これをどう見ればいいのでしょうか?

そこで6日放送の『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』では、大阪医科大学附属病院の総合診療科特任教授の鈴木富雄先生に、新型コロナウイルスの現状を伺いました。

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withコロナの考え

多田「今、感染者の数字が高くなっていますが、これはどういう状況でしょうか?」

鈴木先生「緊急事態宣言が解除されて、普通の勤務が開始され飲食店もオープンしていますので、基本的に『夜の街』、接待のある飲食店でのクラスターが発生しています。

PCR検査件数も以前よりかなり多くなっています。集中的に濃厚接触者を検査していますので、感染者数は多いですが、ほとんど20代、30代の症状がない若い方です。

ですから、以前のように高齢者が非常に重篤になって入院して、という方が増えているということではないです。

政府としてはよほどのことがない限りは、緊急事態宣言は二度と出さないと思います。経済活動をまわすというのが大事なところと考えていますので。
おそらく、若い方がある一定の地域で増えつつあるのは仕方ない部分もあると、考えているのではと思います」

この政府の姿勢は「withコロナ」という考え方の延長線上にあるようです。
 

第二波か…

多田「PCR検査は、以前は医者に行って熱があっておかしいというような人が対象だった。
今は新宿とか池袋など『夜の街』で、この店の人は怪しいので全員検査を受けましょう、という形での検査が増えてきた。

つまり、検査の分母が全然違うので、こういった数字になっても慌てることがないと聞きますが?」

鈴木先生「検査の仕方と濃厚接触者の捉え方はその通りです。ただ、若い方は無症状ですが、非常に行動範囲が広いです」

多田「昨日の東京111人のうち20代、30代が7割。無症状の人は動き回って、ある意味、ウイルスをまき散らしているわけですね」

鈴木先生「通勤、通学で、関東では広がりつつあります。一番心配なのは7月末の連休です。そのときまた、それらの方が全国に散ると、いろいろなところでクラスターがでてくる可能性が高くなります」

多田「それは第二波ですか?」

鈴木先生「そうですね、第二波につながる可能性はきわめて高いと思います」
 

『夜の街』対策はどうなる?

第二波を防ぐ対策はどうなっているのでしょうか?

鈴木先生「都知事戦もおわり、ここ一週間くらいでどう変わるかです。
特に『夜の街』対策という部分で、どのような形の対策を政府、都がとられるかというのが、日本全国の問題になってくると思います」

多田「締め付けが厳しくなる可能性があるんですね」
 

小さな波や大きな波

多田「これからの見通しとして、やがて近いうちに第二波がくるぞとちょっと気を引き締めた方がいいという状態ですね」

鈴木先生「いろいろな波が高くなったり、低くなったりしながらが、ずっと今年一年は続きます。
今、東京では小さな波が来ていますが、これが全国に広がれば少し大きな波になるということで、みなさんご注意ください」

多田「ゆるめると感染者は当然増える、増えたら引き締める。そうすると抑えることができる。するとゆるめる。ゆるめると増える、という繰り返しを当分続けていくということですね?」

鈴木先生「続けなければなりません。それが、withコロナの我々の生活の仕方となります」

厳しい現実ですが受け入れるしかないようです。
 

ワクチンが実用化されるまで

多田「それがいつごろまで続きますか?」

鈴木先生「今年いっぱいは当然続きますし…」

多田「来年以降も…ということですか。本当の意味で一段落するのは、ワクチンが実用化される時ですか?」

鈴木先生「ワクチンが実用化されれば、季節性のインフルエンザくらいの感じになるかもしれませんが、それまではずっとこういう形です」

「withコロナ」の新しい生活を探りつつ、ワクチンができるだけ早く実用化されることを願ってやみません。
(みず)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2020年07月06日07時22分~抜粋

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