日差しの強さに初夏を感じる季節です。食卓にならぶ魚も変わってきました。5月19日放送の『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』の「旬食」のコーナーでは養殖のアユを取り上げました。
アユといっても天然ものと養殖とは違うようです。その違いやおいしい食べ方など、名古屋市中央卸売市場から、中部水産株式会社「お魚マイスター」の神谷友成さんのお話です。
脂の乗ったアユの秘密
天然もののアユというと、川で獲れて苔しか食べてないイメージ。しかし、アユはそもそも鮭の仲間なので、海で産まれて川で大きくなります。
ちなみに、鮭は川で産まれて海で成長します。
海で獲れる天然のアユはエビ、カニなども食べます。川にのぼると苔を食べます。
養殖のアユというと金魚のエサのようなイメージのもので育てますので、動物性のエサそのままで育ちます。
出荷間近になると、苔の粉末を入れたり、天然に近づけるような工夫をします。
天然ものに比べると脂ノリは2、3倍あるのではないでしょうか。
つまり養殖ものの方が、いつ食べても脂ノリがいいということです。
養殖アユは今が旬
今は養殖アユが市場に出回る時期です。
全国的に6月になると天然アユが解禁になるので、それまでの間は養殖アユの独り舞台です。
ただ養殖アユのファンもいます。天然アユのファンもいます。両者は別枠になります。
養殖のアユは愛知、岐阜が名産地。
東海エリアでは、近場で鮮度のいいものがどんどん入荷されます。
串を刺す理由
アユをおいしく食べるのは、何といっても塩焼き。
焼くとヒレがなくなってしまいますので、焦げてはいけないところに、たっぷり塩(化粧塩)を塗ります。
すると、塩が乗っているところは燃えないので、アユの形にきれいに仕上がります。
串を刺して焼くと、金串なので、それに熱が伝わって中からも焼ける効果があります。
骨抜きに挑戦
食べる時は、身をよくほぐして、頭をひねるように取り出して、骨ごとスコーンと抜いて食べるといいそうです。
途中で骨が切れることが多いですが。上手に抜くコツはよくほぐすこと。
皮がしっかりしていますので、中の身が粉々になるくらいよくほぐし、ひれをとっぱらい、頭をひねるようにそっと抜けばきれいに抜けます。
箸や手で押さえながらほぐすと、気持ちよく取れます。それごと食べます。
竹輪の中に入っているキュウリを抜くイメージです。
骨抜き得意、不得意
リスナーからのリアクションが寄せられました。
「私はアユの骨抜きに一回しか成功したことがありません。そうか、身をほぐすのが足りないのですね。待ちきれないんだよねー」(Aさん)
多田「その気持ちわかりますよね、早く食べたいから」
食いしん坊やせっかちさんには向かないようです。
「骨抜き、結構得意です。サンマでもやります。うまくできますよ」(Bさん)
多田「アユでできるようになったら、秋にサンマでもやってみてください」
きれいに骨抜きができるようになったら、オトナという気がします。この季節、養殖アユをぜひ食べてみたいものです。
(みず)
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2020年05月19日08時13分~抜粋