多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

山形のソウルフード「オランダせんべい」。語源は国ではなく「なまり」?

『多田しげおの気分爽快!!~朝からP•O•N』「47都道府県の旅」のコーナーでは、毎週一つの都道府県を紹介しています。今週は山形県。

4月20日の放送では、山形のソウルフードのひとつ「オランダせんべい」を取り上げました。

山形なのに「オランダ」とは一体? オランダに関係が深いせんべいかと思いきや、どうやらそうではないようです。

酒田米菓観光部の相馬勝喜さんに電話でお話をうかがいます。

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元々は「おらだのせんべい」

「オランダせんべい」は、わずか3ミリという薄さの元祖薄焼きせんべい。
直径6センチの塩味せんべいです。

それではなぜ「オランダ」という名前がついているのでしょうか?

「オランダで似たものを作っていたから?」と推測する多田に、「お客さんからも『オランダの国から技術をもらって作り始めたんですか?』『オランダから輸入している商品なんでしょう?』」と聞かれることが多いと相馬さん。

しかし、実はオランダと「オランダせんべい」とは全くの無関係なんだそう。

庄内地方では、自分たちのことを方言で「おらだ」や「おらがだ」と呼びます。

つまり「オランダせんべい」=「わたしたちのせんべい」という意味なのです。
 

(画像:酒田米菓公式サイトより)

このオランダせんべいは、販売当初はガラスの大きな瓶に入れて量り売りをしていましたが、他の地域に販売するために袋に入れて出荷することになりました。

当時、その袋に付けられた名前が「おらだのせんべい」。

農家の方たちが「自分たちが作ったお米を使った、自分たちのせんべいですよ」というコンセプトでこの名前がついたということです。
 

洋風な名前を探していた

それでは「おらだのせんべい」が、一体どこで「オランダせんべい」に代わったのでしょうか。

当時日本には、厚くて堅いお醤油味のせんべいしかありませんでした。

初めて塩味で薄くて柔らかいおせんべいを作ったのが酒田米菓だったのです。

当時とても珍しかったこの薄焼きのせんべいは「洋風せんべい」「欧風せんべい」と呼ばれていました。

洋風な名前を探していたところ「オランダという国があるらしいじゃないか」という話になり、「おらだのせんべい」との語呂がよかったことから「オランダせんべい」という名前が採用されたのです。

多田「『おらだのせんべい』ですけど、発音は『オランダせんべい』だったんでしょうね」
相馬さん「呼び方もそのまま『オランダせんべい』になっていたんだと思います」

多田「『カタカナに変えよう!』と変えた方はすごいですね!」
相馬さん「創業者のすごいアイディアかなと感じております」
 

大人気「オランダせんべいFACTORY」

山形県のみならず、東北では知らない県はないというほど、すみずみまで販売されている「オランダせんべい」。

昭和37年から製造が始まり、昭和39年には袋詰めにされ、東北全域での販売が開始されました。
年間2億枚作った年もあったといいます。

「オランダせんべい」ができる過程を見学できる、「オランダせんべいFACTORY」。
545mある工場の中を、なんと395m歩いて窓越しに見学することができます。

撮影スポットもあり、幅広い世代に楽しんでもらえる場所なんだそう。

作業者の方が窓のそばまで来て、手をふってくれるというサービスもあるんだとか。

販売は東北6県のみですが、HPでは通信販売もしているとのことです。
(minto)
 
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2020年04月20日07時39分~抜粋

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