多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

山口県柳井市の郷土民芸品「金魚ちょうちん」

山口県柳井市には「金魚ちょうちん」と呼ばれる郷土民芸品があります。
民家の軒先に金魚ちょうちんがぶら下がっている光景はとても風情があるそうです。

3月18日『多田しげおの気分爽快』では、柳井市役所商工観光課主任の岩見さんに聞きました。

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可愛い金魚ちょうちん

柳井市は山口県の瀬戸内海側に面した街。漆喰の白壁の街並みは観光地としても有名です。
その家並みの軒先に吊るされているのが金魚ちょうちん。風が吹くとフワフワと空中を泳いでいます。

「お越しの皆さんに可愛いと言っていただいて、大変好評です」

金魚ちょうちんは赤白の金魚の形をしています。胴体部分が約30センチ。尾ひれの部分を入れると約60センチ。パッチリと開いた目と丸く開いた口がユーモラス。
 

全て手作り

「これは普通の紙ではなく、取り寄せた和紙を使っていて、蝋や染料で色付けをしております」

骨組みは竹ひご。取ってきた竹を割って、一本一本竹ひごを作っているそうです。金魚ちょうちんは、昔ながらの手作業で作られています。

完成した金魚ちょうちんは、市職員とボランティアの手で街に飾られます。
岩見さんによれば、金魚ちょうちんは「柳井を代表すると言ってもいい民芸品」だとか。
 

北から来た金魚

金魚ちょうちんはいつから作られるようになったのでしょうか?

「江戸時代の終わり頃、市内のろうそく屋さんを営んでいた商人さんが、青森県弘前市の"金魚ねぷた"にヒントを得て作ったのが始まりと言われております」

青森県のねぷた祭りでも、提灯型の金魚ねぷたは欠かせません。
弘前市の金魚ねぷたをヒントにできた柳井市の金魚ちょうちん、100年以上の歴史の中で、去年、初めてルーツである弘前市のねぷた祭りに参加したそうです。

「同じような提灯が山口県にあって、みなさん、驚かれたようで、大変ご好評いただきました」

ちなみに、金魚ねぷたと金魚ちょうちんでは金魚の口の形が違います。閉じているのが弘前市の金魚ねぷた。丸く開いているのが柳井市の金魚ちょうちんです。
 

圧巻の金魚ちょうちん祭り

8月には、柳井市で「金魚ちょうちん祭り」が行われます。

「普段は軒下につるしてあるだけですが、夏は電飾ケーブルを這わせて、夜になると光るようにイルミネーションの装飾をしております」

2500個もの金魚ちょうちんそれぞれに、25ワットの電球を入れて灯しています。
光りすぎない、ほのかな明かりが風情があってちょうどいいそうです。夜の7時に一斉点灯、夜10時には消灯というタイマー設定。

「来ていただいたら圧巻だと思います。金魚祭り初回では点灯式をやったんですが、一斉にパッと点いた時には、みんなワーッとなりましたね」

夏の祭りの時期だけで、1年間と同じくらいの観光客が訪れるそうで、祭りの人気のほどがうかがえます。
 

インスタ映えするポイント

最近はスマホの時代。柳井市ではインスタグラムによるフォトコンテストを開催しているとのこと。

「大変ご好評を頂いております。凝った構図がたくさんあって、観光客のみなさんも頑張っておられるようです」

ものがちょうちんだけに、風が吹くと金魚の顔がこっちを向いたり、向こうを向いたり。撮影する側が振り回されることも。岩見さん自身も…

「観光宣伝用に撮ってはいるんですが、プロの人が撮った方が速いので、広報担当の職員に頑張ってもらっています」

インスタ映えするのは夜が一番だそうで、軒先の金魚ちょうちんだけでなく、毎年凝ったオブジェを作って、観光客を出迎えているんだとか。
ぜひ山口県を訪ねる際は柳井市へどうぞ。
(尾関) 
 
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2020年03月18日07時41分~抜粋

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