多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

大阪の銭湯が「自転車湯」「読書湯」と呼ばれている理由

『多田しげおの気分爽快!!~朝からP•O•N』では、「日本全国47の旅」と題して毎週一つの県を紹介しています。

3月12日の放送では、大阪市此花区にあるユニークな銭湯、通称「自転車湯」こと千鳥温泉を取り上げました。

この銭湯は、なぜ「自転車湯」と呼ばれているのでしょうか。そして、さらに「読書湯」という別名もあるんだとか?

ご主人の桂秀明さんに電話でお話を伺います。

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自転車好きも安心!

もともとサイクリングが大好きで、あちこちに自転車旅をしていたという桂さんご夫妻。

またお風呂も大好きで、自転車旅の途中で銭湯に入ることも多くあったそうです。

その時に心配なのは、「自転車を外に置いておくと盗まれてしまうのではないか」ということ。

この不安を抱え2020つつ銭湯に入るという自転車好きのストレスをなくすべく、「中に自転車を置く」という新しい形を考え出しました。

このことから、千鳥温泉は「自転車湯」と呼ばれているといいます。

北側に淀川に流れていて、淀川の堤防沿いには真っすぐでサイクリングに気持ちの良い道が広がる此花区。

さらに海側には自転車の大会が開かれることも多い舞洲があることから、千鳥温泉の周辺にはサイクリングを楽しむ人が多く集まるそうです。
 

清潔で癒されるお風呂

ロビー式の入口の奥に空きスペースがあり、その場所にロードバイク用のラックを置いていますが、「宣伝不足で、自転車に乗って来られる方はそんなに多くない」と桂さん。

それでも、毎週月曜日にやってくる近所の自転車乗りのロシア人の常連客は、自転車を担いで中に入り、ゆっくりお風呂に入って行かれるそうです。

千鳥温泉のサイトを見て「中も綺麗ですね!」と感激する多田に、「お風呂屋さんに行って、すみずみ汚れてると気持ちがげんなりしてしまうということもありますので、一生懸命掃除はしてます」と桂さん。

ゆったりした湯舟。そして壁面には、野原に建つ茅葺の家や水車小屋、富士山と山々など、癒される絵が描かれています。

この絵について、「サイズ的には日本全国の中でも大きい方じゃないかと思いますね」と桂さん。
 

「読書湯」は小声でPR

千鳥温泉では、なんと湯舟に入りながら本を読むこともできます。

「お風呂の中で本を読んでもOKなんですか?」と尋ねる多田に、「基本的には一般の常識ではマナー違反だと思うんですね」と桂さん。

桂さんによると、空いている銭湯に「本を読んでいいですか?」と尋ねた時に、「本が濡れないよう気を付けて」と言ってくれたところが結構あったといいます。

実際にお風呂の中で本を読んでいても、他のお客さんに迷惑はかからない。けれども、一般の公衆浴場に本を持ち込んでいる人は実際は「変な人」だろうと桂さん。

「例えば、電車の中で化粧してる女性の方。迷惑かかっていないけれども、『嫌な感じがする人やなぁ』という印象は絶対に残ると思うので。大声で『来てください、うちこんなサービスしてますよ!』とは言えないんですが」

大手を振って「お風呂で本を読めますよ!」とは言えないものの、実際はウェルカムとのこと。

「風呂屋に本を持ち込んで読んで、身体が熱くなったらまた水風呂に入って、っていうのは本当に気持ちいいので。小声でPRしているという具合なんです」と教えてくれました。
 

熱くなったら水風呂へ

家庭のお風呂で本を読んでいる人は結構多いもの。

多田「それを大きな浴槽でできるっていうのは、いい気分でしょうからね」
桂さん「熱くなったら水風呂があるので、そこに入るのがめちゃめちゃ気持ちいいんですよ」
多田「最後まで読んでっていう方もいらっしゃるかもしれないですね」

ちょうどこの日の前日にも、「銭湯で本が読める」という記事を見て来られた2人組のお客さんがいたそうです。

しかし、直後に団体のお客さんで浴室が混んできたため「気を遣って読むのをやめました」と言ってくれたといいます。

桂さん「いい判断してくれたなと思いまして」
多田「いいお客さんばかりですね」
 

脱サラして継いだ銭湯

1952年創業の千鳥温泉。

大学を出た後30年近くサラリーマンをしていた桂さんは、2年半前に近所の千鳥温泉が廃業しそうだという話を聞きつけて、継ぐことを決意したそうです。

多田「新しい感覚があって、『自転車もどうぞどうぞ』、『本もどうぞどうぞ』っていうことなんでしょうね、きっと」
桂さん「そうかもしれないですね。根っからのお風呂の家系では、発想しない取り組みかもしれないですね」

「ぜひこれからも憩いの場、お風呂屋さんとしてがんばってくださいね!」とエールを送った多田でした。
(minto)
 
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2020年03月12日07時41分~抜粋

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