多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

こんにゃくがアルツハイマーの予防になる!?

2020年03月05日(木)

ライフ・ヘルスケア

この時期はおでんの名脇役として活躍しているこんにゃく。
ダイエットの食材としては人気がありますが、食べ物としてはもうひとつ地味な印象。
それが今、北海道大学でこんにゃくがアルツハイマー症の発症や進行を予防するという研究が進んでいるのです。

3月3日放送の『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』では、研究を進めている北海道大学大学院の客員教授、向井克之先生に話を伺いました。

セラミド

北海道大学大学院の研究グループが、マウスを使った実験で認知症のひとつ、アルツハイマー病の予防に、こんにゃくの成分「セラミド」が効果を発揮することを発見しました。
このセラミドをヒトへ応用する研究が始まっています。

向井先生「今回、こんにゃくにたくさん含まれているセラミドという成分を、アルツハイマーのモデルマウスに14日間投与すると、アルツハイマーの原因といわれているアミロイドβ(ベータ)というたんぱく質の蓄積を予防する、という実験結果が得られました。
ヒトにも応用できると考えていて、試験をもうすぐ始める予定です」

アルツハイマーを恐れる人には朗報です。
 

製法でセラミドの有無が

それならこんにゃくを大量に食べればいいのでは?という話になりそうですが、実は注意点があります。
こんにゃくの製法には、現在2つのパターンがあるそうです。

向井先生「スーパーなどに行って、袋の後ろにある原材料表示を見ると、こんにゃくには2種類あるとわかります。
セラミドが入っているのは『生芋こんにゃく』というこんにゃくです」

原材料に「こんにゃく粉」「こんにゃく精粉」と表示されている製品には、セラミドはほとんど含まれていないそうです。

向井先生「原材料表示に『生芋』とか『こんにゃく芋』と表示があれば、こんにゃくの芋全部を使っていますので、セラミドがたくさん入っています」

セラミドを摂りたければ「生芋」を選ぶということですね。
 

セラミドのサプリメント

味付けを工夫したとしても、毎日こんにゃくを食べ続けるのは難しそう、という方もいるでしょう。そういう場合はどうすればいいのでしょうか?

向井先生「できたらサプリメントから摂った方が効率的ではあるかもしれません」

このセラミド、美容に関心のある人には聞き覚えがあるはず。
実は肌の水分保持を目的としたセラミドのサプリメントが市場には出回っているのです。
それがアルツハイマーの予防になるなら一石二鳥です。
 

対策は若い時から

では「最近ちょっとアルツハイマーの気が出てきたかな」と思ったら、セラミドを摂るといいのでしょうか?

向井先生「アルツハイマー病と診断される15年以上前からアミロイドβ(ベータ)というたんぱく質の蓄積が始まっています。

そういう面では、サプリメントでもいいし、生芋こんにゃくを食べるのでもいいですが、長期にわたって、まだ病状が出る前から摂っておくというのが、非常に大事になります」

長期的な対策が必要ですね。
アルツハイマーの予防を意識する人は、スーパーに行ったら、ぜひ「生芋」のこんにゃくを選びましょう。
(みず)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2020年03月03日07時20分~抜粋
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