多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

焼失した沖縄のシンボル「首里城」の現在

撮影:CBC論説室 北辻利寿特別解説委員

沖縄のシンボルともいえる首里城が焼失したのは、昨年10月のこと。
ショッキングな映像が今も印象に残っていますが、あれからおよそ4ヶ月。現在はどうなっているのでしょうか。

2月24日放送『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』では、取材で沖縄にいるCBC論説室の北辻利寿特別解説委員がレポートしました。

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復興に向けた動き

現在、首里城は龍潭池(りゅうたんいけ)越しから見ることができ、徐々に一般にも開放されつつあります。
しかし燃えた正殿の一部はフェンスに覆われていて、北辻委員は「改めて見ると、悲しい風景」と感じたそうです。

そんな状況の中で足場が組まれ、ボランティアなどによる復旧作業が進められています。

例えば、沖縄県立芸術大学の学生が、石の彫刻や陶器など貴重な財産の破片から復元を試みたり、一般のボランティアが瓦からしっくいを外すといった細やかな作業を行ったりしています。

また、地元のビール会社で有名なオリオンビールでは、「首里城再建支援デザイン缶」(またはラベルを貼った瓶ビール)を数量限定で販売。

1本売れるごとに3円を寄付し、首里城の再建に使用する建築材、イヌマキ(チャーギ)を植え育てる目的に利用されるという企画を行っています。

「私もずいぶん貢献してますよ」と語る北辻委員。
首里城再建に向けた沖縄県民の方々の熱は高まっているようです。
 

琉球文化の象徴

この首里城、消失前の建物も1990年前後に復元したものであり、元々の首里城とは異なります。
しかし復元であっても、首里城には沖縄の方々にとって大きな意味がありました。

北辻「沖縄の友人と会って聞いたんですけど、複数の人が『実は(焼失する前は)それほど思いはなかった』と。

ところが、燃えた時に涙が止まらないし、今も悲しい。一体これは何だろうと思ったら、沖縄の人は再建された物とはいえ、しっかりと自分たちの心の中に存在があったと語ってくれますね」

多田「琉球文化の象徴だったわけですからね。それがなくなったら、ずいぶんインパクトが強かったんだなと感じることは、ままあることですけど…」

北辻「よくわかりますね。理解できますね」
 

観光客が最多を記録したが…

実は昨年、沖縄の観光客数は初の1,000万人を突破し、7年連続で過去最高を更新しました。
そのうち、外国人観光客は293万人とこちらも過去最高で、その4分の1が中国からの観光客です。

これから首里城が再建していくのに合わせて、観光客が来てくれることを期待したいところ。

しかし、先日の新型コロナウイルス発生により観光客は激減。この日曜も国際通りや浦添市にある大型ショッピングモールは、以前と比べて人通りが少なくなっていたそうです。

かつて2001年に発生した同時多発テロ事件が発生した際は、「米軍基地が多く存在している沖縄が狙われるのではないか」という風評被害により、観光客が少なくなってしまいました。

新型コロナウイルスの猛威が続くと、これに匹敵する打撃を受けるのではないかと懸念されており、首里城復興に向けても何かしらの影響が懸念されます。
(岡本)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2020年02月24日07時37分~抜粋

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