多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

落書きしても叱られない。京都にある「らくがき寺」ってどんな寺?

1月8日『多田しげおの気分爽快!!朝からP・O・N』では、京都府八幡市にあるお寺「単伝庵」を取り上げました。

通称「らくがき寺」と言われているそうですが、いったいどんなお寺なのでしょうか?
単伝庵の住職・堀尾行覚さんに伺います。

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きっかけは何?

昭和30年頃、単伝庵はお和尚さんがいない無住のお寺だったそうです。
廃れていくばかりのお寺を復興しようと、堀尾さんの師匠(父親)が、お寺にあった大黒様をお祀る計画を立てたそうです。

当時、京都や大阪を托鉢して支援を集め、大黒様を祀るためのお堂が建ったそうです。それが山門を入って正面にある大国堂です。
ちなみに山門の脇にある石碑には「らくがき寺 単伝庵」と彫られています。

「せっかく皆さんの力で建ったお堂だから、皆さんの願いごとを大黒さんが直接見える壁に書いていただこうと始まったわけです。この白壁は、ある意味、絵馬の代わりです」

落書きが出来る場所は、大黒様が見ることができるお堂の内側でした。

絵馬の代わり

壁に書くことが絵馬の代わりなので、このお寺では絵馬はありません。素朴な疑問を口にする多田。

多田「絵馬って買いますよね?ここに落書きする時には、祈願料みたいなお金は?」

堀尾さん「目安として300円を大黒様の前にあるお賽銭箱に入れていただくことになっております」

願いごとを書くためのお堂の壁はどれくらいの大きさかと言うと…。

堀尾さん「お堂そのものが三間四方のお堂でして、大黒様をお祀りしてある正面の壁以外は、みんな書けるようになってます。
ですので1.8m×1.8mの面が、みんなで6つぐらいありますかね」

一人分の願いごとを書くスペースの目安が10㎝かける30㎝ほど。一般的な絵馬より大きめで願いごとも多めに書けそうです。

願い後押しする力

多田「絵馬の場合は、皆さんが一枚一枚新しいのに書くんですけど、壁に書くわけですから、落書きでいっぱいになってません?」

堀尾「一年に一度、年末に塗り替えるんです」

多田「これなら、いつまでもできますねえ」

毎年、真っ白な壁に願い事を書きたいという人がいて、12月31日の大みそかには、お堂の前で年明けを待っているそうです。
また、毎年同じ場所に書きたいという人もいるんだとか。大黒様に直接、見てもらえるので、落書きにもこだわりがあるようです。

多田「大黒様から一番見やすい所に書かれている願いごとは叶ってるようですか?」

堀尾「大黒様の目がどこまで届くかはわかりませんけど、去年書かれた方の想いとか、その前の年に書かれた方の思いが、今の我々の願いを叶えるために後押しをしてくれている、そういうふうに皆さんにご説明しています」
 

住職の願い事は?

多田「壁を毎年、塗り替えるということは上に塗っていくわけですよね。何年ぐらいやってるんですか?」

堀尾「もう50年以上になります」

多田「いくら上手に薄く塗っても、壁がどんどん分厚くなってません?」

堀尾「5年に一度は、もう1回、下地からやり直します」

多田「え?そもそも壁をやり替えるんですか?」

壁そのものではなく、壁の表面の白い部分。例えば、毎年、上から塗り直して1mmだとすると、5年経つと5mm厚くなります。
それを5年ごとに剥がして、もう一回やり直すわけです。

多田「ご住職自身には、ここに願いごとを書くとことはあるんですか?」

堀尾さん「願いごとを書くことはないんですが、出来るだけたくさんの方の願いごとが成就しますようにと、毎日お参りをしています」 
(尾関)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2020年01月08日07時42分~抜粋

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