今週の『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』では、各分野で2019年を振り返っています。
12月24日放送分のテーマは「世界情勢」です。中国の台頭、トランプ大統領の動向、EUの動きなど、たくさんの注目点がありました。
CBC論説室の北辻利寿特別解説委員が、やさしく簡単に今年の世界情勢を振り返りました。
3分でわかる2019年の世界情勢、トランプ旋風とイギリスのEU離脱。
世界にトランプ旋風
北辻「東西ベルリンの壁が崩壊から30年という節目です。今年起きた国際政治現象を二つ振り返ります」
まず北辻委員が挙げたのは「アメリカ・トランプ旋風が今年も世界を席巻」。
東西冷戦後にソビエト連邦が崩壊、アメリカがたったひとつの超大国になりました。
トランプ大統領は自国第一主義「アメリカファースト」を掲げ、今年はそれが顕著に表れた一年だったと言います。
まず北辻委員が挙げたのは「アメリカ・トランプ旋風が今年も世界を席巻」。
東西冷戦後にソビエト連邦が崩壊、アメリカがたったひとつの超大国になりました。
トランプ大統領は自国第一主義「アメリカファースト」を掲げ、今年はそれが顕著に表れた一年だったと言います。
中国との貿易戦争
北辻「今年一番の注目は中国との貿易戦争です。これはある種、経済戦争ではなくて、トランプ大統領と中国の習近平国家主席との覇権争い、『世界のリーダーは俺だ』という争いとの見方もされています」
今月13日、両国の貿易協議はいったん妥結し、休戦状態となっています。
その理由について解説する北辻委員。
北辻「ノートパソコン、スマホに15%の関税をかけると言っていましたが、もしそれをかけるとアメリカ国内で一般の国民が文句を言う。それで休戦したのではないでしょうか」
多田「関税を上げると、中国からそれまで入ってきた安い日用品が全部高くなり、庶民の生活を苦しめることになる」
北辻「アメリカ国民が怒ると、来年11月の大統領選挙がある。自分の票にかかわるのではないかと」
多田「トランプさんはやることすべて、来年の大統領選挙での再選のためだけにやっているようで、これに世界中が困った、となった一年ですね」
今月13日、両国の貿易協議はいったん妥結し、休戦状態となっています。
その理由について解説する北辻委員。
北辻「ノートパソコン、スマホに15%の関税をかけると言っていましたが、もしそれをかけるとアメリカ国内で一般の国民が文句を言う。それで休戦したのではないでしょうか」
多田「関税を上げると、中国からそれまで入ってきた安い日用品が全部高くなり、庶民の生活を苦しめることになる」
北辻「アメリカ国民が怒ると、来年11月の大統領選挙がある。自分の票にかかわるのではないかと」
多田「トランプさんはやることすべて、来年の大統領選挙での再選のためだけにやっているようで、これに世界中が困った、となった一年ですね」
ヨーロッパでも対立
多田「アメリカが対立したのは中国だけではありませんでしたよね」
北辻「ヨーロッパとも対立しました。NATO(北大西洋条約機構)でギクシャクしている。北朝鮮との交渉もストップしていますし」
多田「NATOの問題は、アメリカがこれ以上金を出すのは嫌だ、ヨーロッパを守るためなぜアメリカが金出さないかん、アメリカ以外へ出す金をどんどん減らしたい」
北辻「アメリカファーストだよ、自分の国守っているよ、自分に票を入れてね、という流れになってきています。
世界のリーダーとしてどういくかを含めて、トランプ大統領がいろいろなところで物議を物議をかもした一年でした。
来年も大統領選の年ですから、ますます続くと思います」
北辻「ヨーロッパとも対立しました。NATO(北大西洋条約機構)でギクシャクしている。北朝鮮との交渉もストップしていますし」
多田「NATOの問題は、アメリカがこれ以上金を出すのは嫌だ、ヨーロッパを守るためなぜアメリカが金出さないかん、アメリカ以外へ出す金をどんどん減らしたい」
北辻「アメリカファーストだよ、自分の国守っているよ、自分に票を入れてね、という流れになってきています。
世界のリーダーとしてどういくかを含めて、トランプ大統領がいろいろなところで物議を物議をかもした一年でした。
来年も大統領選の年ですから、ますます続くと思います」
『イギリスのEU離脱問題』
続いて北辻委員が挙げたのは「イギリスのEU離脱問題」。
北辻「今月大きな結論が出ました。12月12日下院総選挙でジョンソン首相の与党の保守党が圧勝しました。来月1月末のEU離脱が現実的になってきました」
多田「ジョンソン首相は、選挙でお墨付きももらって『1月末EU離脱をやるぞ』…現実問題、やれるんですか?」
北辻「ここまで来たらやりますよね。なぜならストップさせる理由がない」
多田「問題はどういう状態でやるかですね」
北辻「EUと協定案ができています。一応、移行期間が設けてあり、来年の末までは移行期間だから貿易問題など決着しながらいきましょうと言っています。
延長できないという法律を可決しましたし、もう待ったなしの状態です」
多田「ということは、合意なき離脱になる可能性も。これはイギリスも混沌としますし、日本をはじめ世界に大きな影響を与えます」
北辻「貿易など、日本もアメリカも含めて世界が影響を受けます」
北辻「今月大きな結論が出ました。12月12日下院総選挙でジョンソン首相の与党の保守党が圧勝しました。来月1月末のEU離脱が現実的になってきました」
多田「ジョンソン首相は、選挙でお墨付きももらって『1月末EU離脱をやるぞ』…現実問題、やれるんですか?」
北辻「ここまで来たらやりますよね。なぜならストップさせる理由がない」
多田「問題はどういう状態でやるかですね」
北辻「EUと協定案ができています。一応、移行期間が設けてあり、来年の末までは移行期間だから貿易問題など決着しながらいきましょうと言っています。
延長できないという法律を可決しましたし、もう待ったなしの状態です」
多田「ということは、合意なき離脱になる可能性も。これはイギリスも混沌としますし、日本をはじめ世界に大きな影響を与えます」
北辻「貿易など、日本もアメリカも含めて世界が影響を受けます」
イギリスから独立?
多田「イギリスは大きく見ると、東側に大きな島があり、西側に小さい島があり、これがアイルランド。
その北の一部はイギリスの中のアイルランド地方。その南はアイルランドという別の国になります。EUを離脱すると、この二つの間には国境線ができるわけです」
北辻「今回の協定案ではイギリスの中にある北アイルランドだけは、離脱してもEUの関税や貿易のルールはそのままにしようとなっています。
ということは、北アイルランドはイギリスにいながらもう国外です。すると北と南のアイルランドが一緒になって独立しようとなりかねない。
また、スコットランドは下院選挙でEUに残ろうという党が勝っています。そうするとスコットランドも独立の機運が高まるでしょう。
イギリスは、大英帝国といわれて、ウエールズ、スコットランド、北アイルランド、イングランドの4つの集合体ですが、これが崩壊していく一歩になるかもしれません」
多田「ジョンソンさんとトランプさんは気が合いそうです。結局この二人が世界をかきまぜたと」
北辻「自国第一主義で、ふたりはムードが似てきていますよね」
多田「EUの問題にしても来年あたり日本にも影響が出てきますよね」
最後、北辻は「外交が大切な新年を迎えそうです」とまとめました。
(みず)
その北の一部はイギリスの中のアイルランド地方。その南はアイルランドという別の国になります。EUを離脱すると、この二つの間には国境線ができるわけです」
北辻「今回の協定案ではイギリスの中にある北アイルランドだけは、離脱してもEUの関税や貿易のルールはそのままにしようとなっています。
ということは、北アイルランドはイギリスにいながらもう国外です。すると北と南のアイルランドが一緒になって独立しようとなりかねない。
また、スコットランドは下院選挙でEUに残ろうという党が勝っています。そうするとスコットランドも独立の機運が高まるでしょう。
イギリスは、大英帝国といわれて、ウエールズ、スコットランド、北アイルランド、イングランドの4つの集合体ですが、これが崩壊していく一歩になるかもしれません」
多田「ジョンソンさんとトランプさんは気が合いそうです。結局この二人が世界をかきまぜたと」
北辻「自国第一主義で、ふたりはムードが似てきていますよね」
多田「EUの問題にしても来年あたり日本にも影響が出てきますよね」
最後、北辻は「外交が大切な新年を迎えそうです」とまとめました。
(みず)
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