多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

透明な消しゴムが女子中高生の間でブーム。開発者に聞いてみた

消しゴムと言えばたいてい白いですが、最近透明な消しゴムが登場し、女子中高生の間でブームになっているんだとか。

12月11日『多田しげおの気分爽快!!』では、この透明な消しゴムを作っている株式会社シード商品開発課の亀山さんに聞きました。

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そもそも消しゴムって何?

そもそも消しゴムは天然ゴムからできていたんですが、今は違うようです。

「一般的な消しゴムの主原料はポリ塩化ビニル樹脂というものを使っております。一般に消しゴムと呼ばれていますが、プラスチック字消しという呼び方が正式名称です」

消しゴムと呼んでいても正体はプラスチックでした。プラスチックはペットボトルなど、様々な形に生成されますが、消しゴムの場合はプラスチックに混ぜ物をしているそうです。
いったい、何を混ぜているんでしょうか?

「柔らかくする可塑剤という油と、消しかすを出しやすくする充填剤、この2種類が混ぜ合わされて消しゴムになっております」

単に柔らかくするだけでなく、字を消すためには消しゴム本体の表面が削れて、消しかすを出やすくすることがポイントのようです。

文字が消えるメカニズム

「柔らかいゴムで、鉛筆の黒鉛本体を吸着します。単に黒鉛を吸着しただけでは、消しゴムが真っ黒になってしまうだけですが、適度に力を加えることで、その面が消しカスとなって剥がれます」

新しい面で、さらに黒鉛を吸着して、消しかすとなって、また新しい面を出して…の繰り返しが、消しゴムで鉛筆が消えるメカニズムだそうです。

スムーズに剥がれるような素材が入っている事が、消しゴムの消しゴムたる所以なのでした。

消しゴムはなぜ白い?

「消しかすを出しやすくするために入れている充填剤が白色なんです」と亀山さん。

充填剤を入れることで消しゴムが崩れやすくなっているんですが、その材料が白色不透明。なので、ほとんどの消しゴムが白い色になっているそうです。

透明な消しゴムを作るためには、充填剤を入れなければいいのでは?理屈で考えるとそうなります。ところが、充填剤を入れなければ、黒鉛で黒くなった表面が削れていきません。
では、いったい、どうしたのでしょうか?

苦節5年

「充填剤が入れれなくなるんですけど、それでも消しゴムになることはなるんです。でも、やはり従来の消しゴムよりはクズが出ずらい。だた、そこは配合の割合と製造方法等で工夫して、今回、一般的な消しゴムのように消える透明な消しゴムを作ることができました」

具体的な配合や製造方法については企業秘密だそうです。

亀山さんは透明な消しゴムの開発担当になって、これが出来るまでに5年の年月をかけ、寝ても覚めても消しゴムのことを考えていたそうです。

透明なメリットは?

前述したように、女子中高生に人気というこの消しゴム。

「勉強などノートを使われる学生さんがメインターゲットと思っております。間違った字を、一文字二文字だけ消したい場合、不透明な白色だと余分に消しすぎてしまったり…。それが透明だと見やすく、狙ったところを消せると思います」

学生以外にも、製図を書く設計技師などにも需要がありそうです。また、女子中高生の間でブームになっている一番の理由は、「きれい」「可愛い」。
狙ったところが消せることが売りという開発者の狙いとはズレていますが、とにかく大ヒット。早くも品薄状態になっているようです。
(尾関)
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2019年12月11日07時24分~抜粋

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