多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

かつて吹き荒れたアスベスト問題、実はこれからが危険!

10月10日放送『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』では、「アスベスト問題」について取りあげました。

昔からその危険性が指摘されており、2006年以降はその使用は禁止され、建物解体の際の対策が立てられるようになりました。
そのため、この問題は解決したかのように感じられますが、むしろ、これから危険性が増していくのだそうです。
いったい、どういうことなのでしょうか。

CBC特別論説委員の後藤克幸が解説しました。

アスベストって何?

まずは「アスベスト」自体について、おさらいします。

アスベストとは「石綿」とも言われ、細くて強い繊維状になっている天然の鉱物で、素材そのものの名前ではなく、正式には「繊維状けい酸塩鉱物」という種類の総称のことです。

耐熱性・耐火性に優れている上に安価だったため、かつては高度成長期に建設された住宅の屋根や外壁の断熱材、鉄骨を覆うための耐火素材として使用されました。

また、防音性にも優れているため、工場の建物などにも使われました。

しかし、研究が進むにつれ、建物を解体したり、鉱物を採掘したりする際にアスベストが飛散することで、健康被害を引き起こすことがわかりました。

健康被害を引き起こす理由として、後藤は「目に見えない繊維が飛び散り、それを吸い込むことで肺の中に取り込まれて突き刺さったりしますと、肺を覆っている膜の中の中皮細胞という組織があるそうなんですが、これががんを起こしたり、肺そのものの細胞ががんを起こすきっかけになるという研究が進んでいます」と解説。

ただ、この病気はすぐに起こるのではなく、アスベストに頻繁にさらされてから約20~30年後に発症すると言われています。

新たに打ち出された対策とは

2006年に新しい建物へアスベストを使用することは禁止されましたが、過去の建物の解体工事はこれから増えていきます。

そこで2013年に解体工事について飛散リスクの高い吹き付けアスベストや断熱材を対象とした法律が改正されました。

これは、事前にアスベストがどこに使われているかという調査をして、もしアスベストがあることがわかった場合は、適正な処置をして解体工事を行うようにするというものです。

しかし、この処置には屋根や外壁にかたまりとして存在しているアスベストは含まれておらず、これでは対処が不十分ということがわかりました。

なぜ対象外にしていたかというと、アスベストはかたまりの中に練りこまれているから、飛散するリスクは少ないと考えられていたためです。

ただ、最近開催された環境省の有識者会議では、やはりリスクはあるという判断となり、すべてのアスベストを含め、対策を強化すべきという方向性が打ち出されました。

また、解体工事だけではなく、マンションなどのリノベーションなど、すべての工事が対象になるということです。

今後の工事ではアスベストが飛散しないように、かたまりは破壊せずに原型のまま取り外すといった提案が有識者会議ではなされていますが、もし困難な場合は、現場をしっかりと覆って、外に飛散しないような対策を取る必要があるとのことです。

そうすると工事費用がかなり上がって、工期も延びてしまうという課題もありますが、健康被害への対策の方針があらためて打ち出されたということになります。
(岡本)
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2019年10月10日07時22分~抜粋

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