「なんで『春』は『はる』っていうんですか?なんで『秋』は『あき』っていうんですか?」(Aさん)
普段、当たり前のように使っている「春夏秋冬」。
10月4日放送の『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』では、気象予報士でもある沢朋宏アナウンサーが、これら季節を表す言葉の由来について解説します。
春は草の芽が「はる」
「気象予報士としては結構常識?こういう言葉の意味も?」と尋ねる多田しげおに、「はいあ…」と、なんとなく自信なさげな沢アナ。
多田は、容赦なく沢アナを攻めます。
「じゃあ聞きますよ!春はなんで、『はる』っていうんですか?」
沢アナは「所説ある」としながらも、説明を開始します。
草の芽が出てくることを、草の芽が「張る(はる)」と表します。
土の中から芽がポコポコと「張ってくる」と表現した時代があり、このことから「はる」という言葉が「春」の季節を表す言葉となりました。
そして、冬場に空を覆っていた鉛色の雲が綺麗に取れて、空がピーンと「晴る(はる)」。
この状態も、「はる」の語源になったのではないかといわれています。
草がなつ?
沢アナのこの説明に、「『芝生が一面に張られています』という言い方を今でもしますから。それとおんなじ」と、納得の多田。
多田「一面にブワーッと土の表面を覆うがごとく、草が出てきた。草が張る」
沢アナ「ということ」
「この草木の動きは、全ての季節の名前にかかわってきます」という沢アナの説明に、「ひょっとして、その草がもっともっと生えることを『草がなつ』っていうんじゃないでしょうね?」と笑う多田。
冗談を言ったつもりの多田に、なんと沢アナは「笑い話ではないんですよ」と一言。
どうやら多田、正解に近い答えを出してしまったようです。
さすが金八先生!
草木がたくさん生えてきて、行く手をはばむことを「なずむ」といいます。
漢字で書くと「泥む」。
普段あまり耳にすることのない、この「なずむ」という表現。
実は人気ドラマ『3年B組金八先生』(TBS系)の主題歌、「贈る言葉」の冒頭に「暮れなずむ」という言葉が出てきます。
「暮れなずむ」には、「日がなかなか落ちていこうとしない」という意味があります。
沢アナ「あの、なずむ」
多田「さすが武田(鉄矢)さん!」
「贈る言葉」の作詞は、武田鉄矢さんによるもの。
沢アナ「金八先生すごいんですよ、やっぱり!」
「じゃあ、秋は草が『あきる』というのかな」と再推理をしつつ、多田が沢アナに尋ねます。
「秋はどうして『あき』っていうんですか?」
草が枯れてしまって、そこが「空いてしまう」。
その「空く」が転じて「あき」になったのではないかと言われています。
「でも、やっぱり草ですか」と、いたく感心した様子の多田。
先人のロマンに感激
いよいよ冬です。
「草が…草が『ふゆむ』!」。
多田探偵の推理もそろそろ限界でしょうか?
「冷たい」という比喩や、「震える」がなまったという説もありますが、もう一つ大きな意味で言われているものがあります。
それは、「冬の間にいっぱい増えた種が、春に出てくるぞ」ということから、「増える」という意味の『殖ゆ(ふゆ)』という言葉。
「『これからいっぱい生えてくるんだよ』。そこに希望を見てたっていうのが。先人たちはロマンがあっていいですね」
「殖ゆ」の表現に感激した様子の多田。
「はる・なる・あき・ふゆ」という言葉は、こうして生まれた言葉であろうといわれています。
「気象予報士ってなんでも知ってんねんなぁ」と感心した多田に、「めっちゃ勉強した(笑)」と照れる沢アナでした。
(minto)
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2019年10月04日08時04分~抜粋